阪神・岡田新監督 初仕事であるぞ“TG対決” ドラ1指名は高松商・浅野最有力…原監督と“因縁対決”

[ 2022年10月16日 05:15 ]

08年9月、試合前、メンバー表交換で握手を交わす阪神・岡田監督(左)と巨人・原監督

 阪神は15日、新監督にOBで前回2005年のリーグ優勝に導いた元監督の岡田彰布氏(64)が就任することを発表した。04~08年の第1次政権以来15年ぶりの復帰で、近く会見を開く予定だ。初仕事となる20日のドラフト会議では高校通算68本塁打の高松商・浅野翔吾外野手(17)の1位指名が最有力になっていることが判明。既に1位指名を公表している巨人との競合は必至で、原辰徳監督(64)との“宿命の対決”がいきなり勃発しそうだ。

 就任が正式発表された岡田新監督にとって最初の大仕事がドラフト会議での「伝統の一戦」となる可能性が浮上した。しかも、学生時代から親交が深く、数々の因縁のある原監督との激突になりそうだ。

 20日のドラフト会議。最終決定はまだでも、右の強打者を補強ポイントにしていることから、今夏の甲子園大会で3本塁打を放った高松商の浅野の1位指名が最有力だ。9日には宮脇編成ディレクターらが同校を訪れて面談。本拠地とする甲子園でも活躍した浅野は「なんでそんなに飛ぶのか気になる」と佐藤輝に興味を示していた。

 新監督はドラフト会議にも参加予定。1位指名が競合すればクジを引く公算が大きい。既に浅野の1位指名を公表済みの巨人では原監督が務めそうだ。

 岡田監督が1学年上で、大学時代には大学日本代表でクリーンアップも組んだ間柄。現役時代は阪神、巨人の主軸として伝統の一戦で熱い対決を繰り広げ、監督としても、しのぎを削った。

 ドラフトでの対決は過去2度。06年高校生ドラフトでは愛工大名電・堂上直倫で阪神、巨人、中日が競合し、中日に引き当てられた。2度目は翌07年大学生・社会人ドラフトで6球団が競合した東洋大・大場翔太の抽選。この時はソフトバンクに交渉権が渡った。

 「優勝監督」として実績がある両指揮官もドラフトに限れば直接対決は2戦2分け。互いにパンチがまだ当たっていない状態だ。第3ラウンドを迎えれば、どちらに軍配が上がるのか、はたまた三たび決着を見ないのか、注目が集まる。

 1次政権で08年のペナントレースは、虎党にとって忘れられないトラウマのシーズン。前半戦から首位を独走しながら、最大13ゲーム差を逆転されて優勝を奪われた。「メークレジェンド」に沸き返るライバルとは対照的に、V逸の責任を感じた岡田監督は、5年間の第1次政権に幕を引いた。因縁浅からぬ両雄ゆえ、運勝負でさえも絵になる。伝統の一戦が話題を呼べばプロ野球が盛り上がる。

 《両者“引き”弱め》岡田氏は04~08年の阪神第1次政権、10~12年のオリックス監督時代の計8度、ドラフト会議の抽選に参加。07年高校生ドラフトの外れ1位で、横浜(現DeNA)との競合の末、高浜卓也(21年引退)を引き当てたのが唯一の当たりクジで、現在5連敗中となっている。巨人・原監督は12度抽選に参加し、引き当てたのは08年の大田(現DeNA)の1度。現在6連敗中となっている。

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