広島・新井新監督の背番号は現役時代と同じ「25」 実は黒田博樹氏のアドバイスが関わっていた

[ 2022年10月16日 05:00 ]

新ユニホームを披露する広島の(左から)森下、九里、新井監督、坂倉、栗林
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 来季から広島の指揮を執る新井貴浩新監督(45)の背番号が15日、現役時代と同じ「25」に決まった。同日にマツダスタジアムであった新ユニホーム発表会に、25番を身に付けてサプライズで登場。モデルを務めた九里、森下、栗林、坂倉と撮影に応じ「背番号は25番ということで」と自ら披露した。

 新ユニホーム発表会の会場はその瞬間、驚きを含んだ笑顔に包まれた。モデルを務めた4選手にも知らせていなかった突然の乱入。背番号「25」のホーム用を着用した新井監督は、白い歯をのぞかせながら自ら披露した。

 「背番号は25番ということで。球団の方にすべてお任せしていましたので、それ以上はあまり言わないでほしいですね。本当に怒られるので」

 12日の就任会見が伏線だった。球団からの希望を聞かれてジョークで「(黒田博樹氏の永久欠番)15番をください」と要求。鈴木清明球団本部長から“本人に言って”と返され「私、じかには怖くて言えないので、何番かまだ決まっていません」と答えていた。

 25番決定には、その黒田氏が実は関わっている。18年限りで引退後は空き番。球団からの提案を断ったところ同氏から「まずは25番を付け、後継者に継承した方がファンも盛り上がる」と親身にアドバイスされ、考え直し、気持ち新たに受け入れた。

 ユニホームのデザイン変更は14年ぶり。マツダ開場に合わせて08年オフに現行モデルを発表して以来だ。「前がシンプルで無駄がなかったので変えづらかったけど、もう心機一転、変えてもいいだろう…と。それが監督交代と偶然重なった」。松田一宏オーナー代行はそう説明する。

 14年間の歴史と3連覇の誇りを刻むホーム用の白地とビジター用の赤は継承。ホーム用は背番号の下に「赤いしぶき」をイメージした縦線をあしらい、ビジター用は胸ロゴや背番号が「レッドオンレッド」白から赤に変わったのが特徴的だ。

 「前のユニホームの伝統を残しつつ、深みを増した赤が格好いいと思う。25番は思い入れのある番号だしね。自分がどうこうより、ファンの方に喜んでもらえたらうれしい」

 忙しいスケジュールの合間を縫っての広島入り。グラウンドには姿を見せなかったものの、室内で数人の選手と会話したという。サービス精神旺盛な新監督は選手をもサプライズに巻き込み、周囲を笑いに包みながら少しずつ動き始めている。

 ○…広島の専任監督で現役時代と同じ背番号は、01~05年に山本浩二監督が永久欠番の8番を使用して以来、2人目。今季の他球団では、ヤクルト・高津監督(22番)、ロッテ・井口監督(6番)、日本ハム・新庄監督(1番)。

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