阪神・矢野監督 涙の退任会見「夢と理想を語りながらやる野球は貫けた」家族にも感謝「嫁さん孝行したい」

[ 2022年10月16日 05:15 ]

涙ながらに質問に答える矢野監督(撮影・大森 寛明)
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 阪神の矢野燿大監督(53)が15日、大阪市福島区の阪神電鉄本社で退任会見を開いた。就任4年間は3、2、2、3位と全てAクラス入りで悲願の優勝には届かず。「夢と理想を語りながらやる野球は貫けた」と振り返りつつ、「やっぱり勝つことが一番大事な部分。優勝、日本一ができてない、そういうところでは(ファンを)喜ばすことができなかった」と悔しさもにじませた。

 会見に先立ち、藤原崇起オーナー(70)に4年間の戦いを報告。並んで登壇し、スッキリした表情で心境を語った。今後の野球との関わりについて聞かれると「僕の夢はまだまだ続く。子供たちを笑顔にしていくのも僕の大きな夢ですし…」と口にしたところで言葉を詰まらせ、涙する場面もあった。

 現役時代と合わせて20年間在籍した阪神には「僕の人生を変えていただいたのも阪神タイガース。まさか監督をやらせてもらえるとは思っても見なかった」と感謝。4年間のうち3年がコロナ下で家族にも苦労をかけてきた。「嫁さんはホッとしていると思います。コロナ下で野球をやらせてもらえた感謝の気持ちは持ち合わせているけど、家族も俺がコロナになったら大変という思いをしていた。ゆっくり、家族孝行、嫁さん孝行をしたい」。会見の終わりにはカメラマンの要望に「こんなんも最後やから」と笑顔で「矢野ガッツ」。うれしいことも苦しいことも山ほどあった4年間を戦い抜き、さわやかにユニホームを脱いだ。(山添 晴治)

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2022年10月16日のニュース