アストロズ・アルバレス 昨季サイ・ヤング賞左腕レイからサヨナラ3ラン マ軍はレイ、抑え起用の奇策裏目

[ 2022年10月12日 11:50 ]

サヨナラ3ランを放ち、チームメートからの歓喜のシャワーを浴びるアストロズのヨルダン・アルバレス(AP)
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 ア・リーグ地区シリーズのアストロズ対マリナーズ第1戦は11日(日本時間12日)ヒューストンで行われ、9回2死から3番ヨルダン・アルバレス(25)が3点本塁打をライトスタンドに突き刺し、ア軍が8-7と劇的な逆転勝ちを収めた。

 「すごく嬉しい。家族もスタンドにいる前で、こんなホームランを打てて野球人生の中でも特別な瞬間」とアルバレス。初球シンカーをファールにした後、2球目を芯でとらえた。「バットにしっかり当てようという意識で積極的に行った」という打球は116・7マイル(約186・7キロ)の弾丸ライナーで438フィート(133・5メートル)も飛んだ。7回を終えて3―7と敗色濃厚だったが「チームの力を信じている。誰も我々相手に油断はできない。リードされてモチベーションが上がったし、逆転できてよかった」と話した。

 試合はア軍のエース、ジャスティン・バーランダー(39)が4回で6失点の乱調。終始劣勢に立たされた。しかし8回、4番・アレックス・ブレグマン(28)がマ軍4番手右腕アンドレス・ムニョス(23)のスライダーをとらえ、2点本塁打で2点差に迫る。9回はマ軍のクローザー、ポール・セワルド(32)が出てきたが、1死から死球、2死から中前打で2死一、二塁と、打席に入るアルバレスにお膳立てした。ここでマ軍ベンチが奇策に出た。

 今月8日、3日前にブルージェイズ戦に先発したばかりの左腕ロビー・レイ(31)を起用。レイはメジャー9シーズンでリリーフ経験は6度だけ、セーブを挙げた経験は一度もなかった。さらに左対左とはいえ、アルバレスは今季対左のOPS(出塁率+長打率)は・998で10本塁打。対左投手の打率は・321と対右投手の・299よりも良かった。結果、2球目を弾丸ライナーで運んだ。

 試合後、マ軍のスコット・サービス監督は「アルバレスにレイを使うのは、シリーズ前から決めていたし、今日の試合前も7回になったときも、確認していた」と説明。ア軍のダスティ・ベイカー監督は「アウトに取れていたら良い作戦に見える。次の対決ではレイが勝つかもしれない。でも今日はうちが勝った」と話した。

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