日本ハム・鈴木が6回無安打投球 下手、横手を自在に操り来季ローテ入り目指す

[ 2022年10月12日 06:00 ]

フェニックス・リーグ   日本ハム7―0ソフトバンク ( 2022年10月11日    サンマリンスタジアム宮崎 )

<ソフトバンク・日本ハム>サイドスローも織り交ぜた日本ハム・鈴木
Photo By スポニチ

 日本ハム・鈴木健矢投手(24)の“千手観音投法”に磨きがかかってきた。フェニックス・リーグのソフトバンク戦に先発し6回無安打無失点、5奪三振と好投。下手、横手の投げ分けに加え、超高速のクイックを織り交ぜて相手打線を幻惑した。「狙い通り投げることができたので、良かったと思います」と胸を張った。

 打者からすれば、いつ、どこからボールが飛び出してくるかは分からない。変幻自在に凡打の山を築いた。主に下手から120キロ台の直球にカーブ、シンカーを織り交ぜるが、横手からは球速が約10キロアップする。横手と下手では軌道も変化するだけに、2種類の変化球が使い分けで4種類となった。時折交ぜるクイックでタイミングをずらし、4個のゴロアウト(うち併殺1)、8個のフライアウトに打ち取った。

 今春のキャンプで新庄監督が、元ロッテのサブマリン・渡辺俊介が「苦手だった」という理由で横手から下手投げへの転向を勧めた。鈴木はすぐ下手投げに順応すると救援で結果を出し、今季途中からは先発にも挑戦して1勝をマークした。

 今季は主に下手投げ専念だったが、フェニックス・リーグだからこそ多くを試すことができる。「毎球違うフォームで投げている。引き出しが増えた。上もちょっと投げてみたいっすね」と新たな角度にも色気を出した鈴木は言う。「来季は1年間、先発で投げ切りたいので、今年のオフは頑張らないと。開幕ローテで投げたいですね」。変幻自在の“サブマリン”が、先発の柱へと浮上していく。(清藤 駿太)

続きを表示

2022年10月12日のニュース