DeNA・今永 8回零封9勝、球団左腕では57年の権藤正利以来65年ぶり月間5勝

[ 2022年8月31日 05:10 ]

セ・リーグ   DeNA6ー0中日 ( 2022年8月30日    横浜 )

<D・中>9勝目を挙げた今永(撮影・長久保 豊)
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 DeNA・今永が、擬音で投げきった。8回は2死から連打を浴びたが、焦らない。「パンパン、ウーン、パン」と投球フォームを頭の中で音に変え、土田を148キロ直球で一ゴロ。8回4安打無失点で9勝目を自身5連勝で飾った。これが8月5勝目。球団の月間5勝は、左腕では大洋時代の権藤正利が57年8月に挙げた5勝に並ぶ65年ぶり2人目の最多記録になった。

 雨の中で118球を要しても、音に合わせて刻んだ投球リズムは崩れなかった。「中継ぎの負担を減らしたい」と長いイニングの投球を自ら義務づけた。前回23日の阪神戦は6回4安打無失点ながら114球。1週間、ブルペンで球数を減らす工夫に取り組んだ。

 ひらめきがあった。きっかけは木塚投手コーチからの「擬音に合わせて投げることを覚えるといい」という助言。状態がいい時のリズムを音にし、初回1死一塁では大島を二飛、ビシエドを中飛に仕留めた。6回無死一塁では土田を134キロのカットボールで二ゴロ併殺。ピンチでも本来の投球を貫いた。

 前カードは4ゲーム差で挑んだ首位・ヤクルトに3連敗。「苦しさがうかがえた。(自分が)投げている気持ちで見ていた」という。25日の阪神戦からの4連敗を今永が止めた。9月は27試合の過密日程が待っている。ブルペン陣の負担が大きい中で8回を投げきった。三浦監督は「本当に大きな存在」と左腕に感謝した。

 巨人に勝ったヤクルトとは7ゲーム差のままだが、今永は「自分に重圧をかけ、投げた時は解放したい」ときっぱり。反撃はまだ終わらせない。(君島 圭介)

 《球団月間最多は7勝》今永(D)が全て先発で今月5勝目。DeNAの月間最多勝利は秋山登が大洋時代の57年8月、60年6月、63年9月に挙げた7勝だが、左腕では同じく大洋時代の権藤正利が57年8月に挙げた5勝に並ぶ65年ぶり2人目の最多記録になった。また、球団で月間先発5勝は99年6月の川村丈夫(当時横浜)以来7人目で9度目の最多タイだ。なお、8月に5勝以上は13年田中将(楽=5勝)以来で、チームでは92年盛田幸妃(当時大洋=5勝)以来30年ぶり。

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