【甲子園】近江・多賀監督「甲子園で11勝してくれてありがとう」エース・山田に感謝し将来に期待

[ 2022年8月20日 16:58 ]

第104回全国高校野球選手権大会・準決勝   近江2ー8下関国際 ( 2022年8月20日    甲子園 )

<近江・下関国際>多賀監督(左)と言葉をかわす近江・山田(撮影・北條 貴史) 
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 近江(滋賀)は下関国際(山口)に敗れ、2001年以来21年ぶりの決勝進出はならず、悲願の初優勝はかなわなかった。

 多賀章仁監督は「中盤までは思っていた通りだった。山田は疲れが相当あって、思わしくない状態だった。持ち直してくれるかなと思ったが、6回の2点が響いた」と1死満塁から浴びた2点二塁打を悔やんだ。

 エース・山田陽翔(3年)がここまで全4試合に先発し、高松商との準々決勝では右太腿をつり、8回途中で降板。それでも準決勝の先発・マウンドは「山田だと思っていた。継投も思ってなかった」と全幅の信頼を寄せる右腕に託した。

 ただ、序盤から制球に苦しみ7与四球。4-2の7回、中犠飛でさらに失点し、なおも2死二塁から四球を与えたところで「この打者を打ち取ればというところで四球。いっぱいいっぱいだと判断しました」と2番手・星野世那(3年)に代えた。

 試合後には山田の肩に手を置き「甲子園で11勝してくれて、ありがとうと伝えた。こういう子が日本一を取ってくれる。今もそう思っている。近江にも大きな財産となる素晴らしいものを残してくれた。将来を楽しみにしている。高校野球はこれで終わるが、この経験は次につなげてくれると思っている」とエースに感謝の言葉を贈り、輝かしい未来に期待を寄せた。

 昨夏はベスト4、今春は準優勝。願い続けた初優勝には今夏も届かず「もう1人、2人、山田に近いハートを持った子がいてくれたら、頂点を取れたと思う。山田がしんどいときに、どれだけ打線がカバーできるか。2点ではカバーしきれなかった。そこが足りないかなと思う」と悔しさをにじませ、聖地を後にした。
 

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2022年8月20日のニュース