片岡篤史氏 チームに流れ呼んだ佐藤輝のタイムリーを評価 第1打席の詰まった二ゴロが伏線に

[ 2021年7月7日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神5ー1ヤクルト ( 2021年7月6日    神宮 )

<ヤ・神>4回表終了後、マルテ(右)に声をかけられ、笑みがこぼれる阪神・佐藤輝(撮影・坂田 高浩)
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 佐藤輝が放った4回のタイムリーはチームに流れを持ってきたもので、ゲームの中で大きなウエートを占めていた。

 その伏線となったのは2回の第1打席だ。カウント3―1から内角に詰まってニゴロとなったが、あれで良い。詰まるのを恐れないことが彼の持ち味だったが、最近は詰まるのを恐れ、ポイントが前になり、低め変化球を空振りする場面が多かった。凡退したとはいえ、詰まってのニゴロでタイミングをつかめたのではないか。だから、4回も初球の内角直球をとらえることができたのだろう。

 4日の広島戦で5三振したとはいえ、佐藤輝の場合は状態が悪いゆえの5三振ではない。ストライクゾーンに来れば当たるバッターだし、うまく攻められると打てない。第1打席も初球からインサイドをライトへファウルしていた。悩んでも不思議ではないが、初球から振る従来の姿勢が変わっていなかったことも良かった。

 大山の一発は初球をとらえられたのが大きい。これまではファウルが多く、追い込まれてから変化球で打ち取られていた。本塁打したことでそうなったと思うが、8回の適時打の方がしっかりととらえられていた。4―0からとはいえ苦しんできた得点圏での一打は価値がある。本人も納得の内容だろうし、これを浮上のきっかけにしなければいけない。(スポニチ本紙評論家)

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