大島康徳さん ブログ最新の投稿で「俺の寿命を生ききったということだ」 春頃の言葉を大島さん妻が代筆

[ 2021年7月5日 12:40 ]

元プロ野球選手の大島康徳氏
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 現役時代に中日、日本ハムでプレーし、日本ハム監督も務めた野球解説者の大島康徳(おおしま・やすのり)さんが6月30日、大腸がんのため死去した。70歳だった。

 大島さんは2016年10月にステージ4の大腸がんで手術を受けていたことを翌17年2月に自身のブログで公表。肝臓に転移していることも同時に明かした。だが、その後も評論活動を継続するとともに自身のブログを通じて病状の変化や受けた治療法なども詳細に公表。その際、常にユーモアもまじえた明るい文体でつづり、家族やブログ読者に感謝の言葉を欠かさなかった。

 日々更新されたブログも6月29日の投稿を最後に更新が止まっていた。5日正午すぎに、ブログが更新された。「この命を生ききる」のタイトルで大島さんの妻が代筆して、投稿されたもの。

 投稿は「この先の人生 何かやりたいことがあるか?と真剣に考えてみたけれど 特別なことは何も浮かばない(笑) 高校を卒業してプロ野球選手としての人生をスタートし この年になるまで 野球一筋、野球人として生きることができた。皆様のおかげです。どうもありがとう」との書き出しで「そりゃ辛いこともあったけど それ以上に この世界にいなければ得ることができなかったであろう ファンの方からの声援や感動や喜びをたくさんいただいた。貴重な経験もたくさんさせて頂いた。よき先輩、よき後輩 よき仲間、よき家族に恵まれ 美味しいものをよく食べて 旨い酒をよく呑んで 大いに語らい 大いに笑い 楽しいこと やりたいことは片っ端からやってきた。楽しかったなぁ…これ以上何を望む?もう何もないよ。幸せな人生だった」とつづられた。

 さらに「命には必ず終わりがある 自分にもいつかその時は訪れる その時が俺の寿命 それが俺に与えられた運命 病気に負けたんじゃない 俺の寿命を生ききったということだ その時が来るまで俺はいつも通りに普通に生きて 自分の人生を、命をしっかり生ききるよ 大島康徳」と締めくくられた。

 代筆した大島さんの妻は「夫、大島康徳の言葉をお伝えさせて頂きました。(今年の春頃に記したものです)」と大島さんの春頃の言葉であると説明。「また改めまして読者の皆様にご挨拶させて頂きます。少しお時間をいただくことになるかと存じますが、どうぞよろしくお願い申し上げます」と読者に呼びかけた。

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2021年7月5日のニュース