大明神様様!!オリ宮城導いたパ・40勝一番乗り 貯金11首位独走2位に4差

[ 2021年7月5日 05:30 ]

パ・リーグ   オリックス3ー2西武 ( 2021年7月4日    メットライフD )

<西・オ>力投するオリックス先発の宮城(撮影・久冨木 修)
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 マウンド度胸こそ最大の武器かもしれない。危機を招いて、オリックス・宮城は集中力を高めた。

 「気持ちで負けたら終わり。とにかく押せるなら押そうと。ただただ腕を振りました」

 3―2の8回。1死から岸に初めての四球を与え、代打・山川に対して選んだのは真っ向勝負だ。フルカウントからの6球目、ど真ん中の148キロ直球で空振りを奪った。難所を越えても緩まない。2死一、二塁では粘る源田を10球目の外角スライダーで二ゴロに退けた。

 プロ初の1試合2被弾でも8回を投げ抜いて4連勝。「2本とも甘く入ったボールを打たれましたが、切り替えられた」。並んでいた先輩の山本を再び放す9勝目で両リーグ単独トップに立った。特に西武に対しては今季4戦4勝の圧倒だ。

 6月以降は山本と2人で勝利数と防御率のリーグ1、2位をほぼ独占状態。白星は追っかけ合いで、防御率は今月2日からの2日間だけ宮城がトップだった。

 「由伸さんには“防御率が自分より良かったら、しゃべらない”と言われています…。でも、抜いて、逆に1週間しゃべられなくしたい。いつも、イジられているので、やり返したい」

 8回2失点でも2位に落ちる高いレベルの争い。快投を重ねる左右の両輪が5連勝&貯金11の原動力となり、40勝リーグ一番乗りで2位・楽天を4ゲーム差まで引き離した。

 同僚から拝まれる先月11日からの丸刈り姿もすっかり定着。球宴ファン投票で初選出されてからは初登板で、御礼快投にもなった。球団の高卒2年目では54年梶本、95年平井に次ぐ球宴前の10勝到達も見える。「もっと、たくさん勝てるように」と言い切る姿に、本物の風格が漂い始めた。(湯澤 涼)

 ≪球団高卒2年目までの通算10勝は26年ぶり≫宮城(オ)がリーグ単独トップの9勝目。1年目の昨季1勝を合わせて通算10勝に到達。球団高卒2年目までの通算10勝は95年の平井正史(1年目1勝+2年目15勝)以来26年ぶり。平井は全て救援勝利で、先発に限れば57年の米田哲也(1年目6勝+2年目13勝)以来64年ぶり。宮城は今季の2桁勝利にも王手。高卒2年目以内投手の球宴までに10勝は、球団では54年梶本隆夫(1年目、12勝)、95年平井正史(2年目、11勝)の2人のみ。平井はすべて救援勝利で、先発では球団67年ぶり2人目の快挙に挑む。

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