侍ジャパンが千賀と伊藤の追加招集を正式発表 ともに先発、救援こなし特殊球が武器

[ 2021年7月5日 12:57 ]

侍ジャパンに追加招集された日本ハム・伊藤大海投手(左)とソフトバンク・千賀滉大投手
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 東京五輪に出場する野球日本代表の侍ジャパンは5日、内定選手の追加を発表した。新たにソフトバンク・千賀滉大投手(28)と、日本ハム・伊藤大海投手(23)が正式に追加された。巨人・中川皓太投手(27)が左肋骨の骨折、菅野智之投手(31)がコンディション不良のため、ともに代表内定を辞退。代替選手として両投手を追加招集する方針を固めていた。背番号は千賀が「21」、伊藤が「16」に決まった。

 追加された両投手に共通するのは、先発もリリーフもこなせること。千賀は菅野が抜けたことで先発の一角を任される見込みだが、セットアッパーの実績があり、17年WBCでは主に第2先発として活躍した。伊藤は18、19年の日米大学野球選手権など大学侍ジャパンでは主に救援を務め、19年は守護神として3大会ぶり優勝に導いた。登録選手数が24人と通常の国際大会より少なく、そのうち投手は11人。やりくりが難しい中で、両投手の存在は起用に大きな幅をもたらす。加えて千賀にはお化けフォーク、伊藤には縦に鋭く落ちるスライダーと、他の投手にはないオリジナルの“特殊球”という武器がある。

 千賀は4月6日に左足首じん帯を損傷し、一時は五輪出場が絶望的ともみられていたが、順調に回復。ファームで3度の実戦登板を重ね、6日のロッテ戦先発で1軍復帰する。伊藤は5月28日の中日戦から5戦5勝中と波に乗っている。

 東京五輪の野球競技は28日に開幕する。日本は1次リーグはA組に入り、28日にドミニカ共和国、31日にメキシコと対戦する。8月1日以降は1次リーグの順位で日程や対戦相手が決まる変則的なトーナメントを戦い、決勝は8月7日に行われる。

 ▼ソフトバンク・千賀 「キャンプの時から稲葉監督や建山コーチに声をかけてもらい、やらなくてはいけないという気持ちだった。ケガをしてしまったが、いただいた言葉を胸に前を向いてリハビリしてきたことが報われた気がしています。出られなかった投手の分まで、しっかりコンディションを整えて日本代表の力になりたい」

 ▼日本ハム・伊藤 「日本代表に選んでいただき大変光栄に思います。辞退した選手の思いも胸に刻みながら、責任を持って自分らしいプレー、チームに貢献できるプレーを堂々としたい。今後の野球人生にとって特別な経験になると思います」

 ▼侍ジャパン・稲葉監督 「千賀投手は球界を代表する投手の一人。左右の打者関係なしに、持っているものを出してくれれば結果はついてくると思う。先発はもちろん、WBCで中継ぎを経験していることも大きな武器です。伊藤投手は先発として頑張っていますが、リリーフ適性の高さも評価しています。内角にしっかり投げられ、スライダーの制球も良く、初見では対応しづらい投手。持ち前のマウンド度胸で、思い切り投球してほしいです」

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2021年7月5日のニュース