ソフトB千賀 7回“別人”に…「あれがすべてでした」

[ 2016年7月31日 05:30 ]

<日・ソ>7回、同点適時打を許しベンチで汗をぬぐう千賀

パ・リーグ ソフトバンク2―3日本ハム

(7月30日 札幌D)
 同点の9回2死満塁。3番手の五十嵐が、矢野に押し出し死球を与えてのサヨナラ負けだ。誰がこんなシーンを思い描いたんだろうか。逆転のきっかけをつくってしまった7回の同点劇。試合後、ソフトバンク・千賀はその責任を背負い込んだ。

 「きょうは2―0で勝っていないといけない試合。7回まではきっちり投げないと…。あれ(7回)がすべてでした」

 6回まで1安打無失点で13日のロッテ戦(QVCマリン)からの連続無失点イニングを20に伸ばした。1番・大谷とは2年ぶりの対戦だったが、2打数2三振。通算4打数4三振1四球と圧倒し、2点差だったが、客席の日本ハムファンは「きょうは駄目だ」とため息混じりのヤジが飛んだ。だが、7回は別人。1死から中田へ135キロフォークが落ちず、左翼フェンス直撃の安打、続く陽岱鋼(ヨウ・ダイカン)は初球に死球。2死二、三塁では岡の初球153キロは真ん中に入り、左前2点適時打とあっさりリードを吐き出した。あまりに突然の変調だった。

 「80球を超えると球が浮いてくる」と佐藤投手コーチ。23日の西武戦(ヤフオクドーム)でも急に握力が落ち、6回無失点で降板していた。初回から最速153キロを連発し、飛ばしていくスタイルは持ち味。だが、息切れのクセをなくさなければ大一番に勝てない。

 まだ4ゲーム。慌てる差ではない。「7回2失点。内容は悪くない。簡単にいけば苦労はないよ」と工藤監督。切り替えの早さは貯金30のゆとりがなせる技でもある。(福浦 健太郎)

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2016年7月31日のニュース