巨人・脇谷 出戻り初V打「必死こいていきました」

[ 2016年7月31日 05:30 ]

<巨・ヤ>2回2死二塁、先制適時打を放つ脇谷

セ・リーグ 巨人9―0ヤクルト

(7月30日 東京D)
 詰まりながらもヒットゾーンへ打球を運んだ。2回2死二塁。巨人・脇谷が内角高め直球を右前へ。12安打9得点の快勝を導いた先制打は、古巣復帰後初の勝利打点だ。

 「必死こいていきました。いい当たりだったとは言えないですけど」

 開幕1軍も打率・117と不振で6月29日に2軍に降格。約1カ月ぶりに1軍昇格し、ギャレットの体調不良での欠場などもあり「7番・二塁」で即先発起用された。4回1死二塁の第2打席でも中前打で一、三塁と好機を広げ、3点目を演出。5回1死満塁、左腕・成瀬の場面で代打・中井を送られたが、34歳の渋い活躍だった。

 13年オフに片岡のFA人的補償で西武へ移籍し、昨オフ、FA宣言して巨人に復帰。史上初の人的補償から「FA出戻り」の理由は「胴上げしたい。100%それが理由」と現役時代に苦楽をともにした高橋監督の監督就任だった。試合前に「大丈夫か?」と声をかけた指揮官は「やっと期待に応えてくれましたね」と言葉は手厳しいが、笑顔。脇谷は「まだ期待には応えられていない」と謙虚に話した。

 7月はここまで13勝7敗で貯金6。首位・広島が敗れたために、ゲーム差は8に縮まったが、高橋監督は「追いかける立場はこれから長く続くと思う」と慎重だ。それでも脇谷は、ナインの思いを代弁した。「みんな勝ちたいという一つの思いでやっている。それに乗っかって、しがみついてやっていきたい」。経験豊富なバイプレーヤーが、新たな勢いを運んできた。 (春川 英樹)

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2016年7月31日のニュース