楽天アマダー 起死回生の来日1号!逆転3連勝呼んだ

[ 2016年7月31日 05:30 ]

<ロ・楽>9回1死一塁、代打・アマダーが左越えに同点2ランを放つ

パ・リーグ 楽天5―4ロッテ

(7月30日 QVCマリン)
 お待たせ!楽天のジャフェット・アマダー内野手(29)が30日、ロッテ戦で来日初本塁打を放った。2点を追う9回1死一塁から代打で起用され左翼ポールを直撃する起死回生の同点2ラン。土壇場で試合を振り出しに戻し、延長11回に島内宏明外野手(26)の右前適時打で勝ち越した。NPB史上最重量となる135キロの「大物助っ人」がついに本領を発揮し、チームは3連勝と勢いに乗った。

 この破壊力を待っていた。2点ビハインドの9回1死一塁。代打で起用されたアマダーは、1ボールから西野の高めに浮いたスライダーを振り抜いた。打球は高く、高く舞い上がり、左翼ポール最上部を直撃。来日初の本塁打は起死回生の同点2ランとなった。

 「とにかくバットに当てて、いい当たりで何か起きることを期待した。結果として、ホームランになって良かった」

 巨体を揺らしながらダイヤモンドを一周しベンチ前でナインとハイタッチ。最後は先発・則本と熱い抱擁を交わした。

 昨季、メキシカンリーグで41本塁打、117打点の2冠でMVPに輝いた実績を引っ提げて楽天に入団。しかし、開幕前に左手首を痛め出遅れた。5月下旬に1軍昇格を果たしたが、今度は左手甲を痛め出場わずか4試合で再び2軍落ち。チームに貢献できない自分がもどかしかった。

 今月22日に再昇格を果たしたが、前日までノーアーチ。来日33打席目で飛び出した待望の一発は推定飛距離130メートルの特大弾だ。「素直にうれしい。あれで同点となり、勝ちの可能性を残すことができた」とパワーの違いを見せつけた。

 飛距離の秘密はNPB史上最重量の体重135キロを誇る体格同様「超重量級」のバットにある。近年900グラムを切るバットを使う選手が多い中、アマダーが使うミズノ社のバットは930グラム。ヘッドの太さも規定いっぱいの直径6・6センチ。重いバットは操作性は難しい半面、飛距離は伸びる。135キロのアマダーだからこそバットの重さに振り負けることなく打球を遠くに飛ばすことができるのだ。

 助っ人の一発でチームは土壇場で延長戦に持ち込むと、11回2死一、二塁から代打・島内の右前適時打で勝ち越しに成功。3連勝を飾った梨田監督は「サヨナラ勝ちみたいな粘り勝ち」と目尻を下げた。「これで終わりでない。もっとチームの勝ちに貢献したい」とアマダー。3位・ロッテとはまだ10ゲーム差あるが、重量助っ人が本領を発揮すれば、諦める数字ではない。 (徳原 麗奈)

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