広島・黒田「安易だった」…2者連弾悔やむ5失点

[ 2016年7月31日 05:30 ]

<広・D>4回無死一、二塁、ロペス(左)に先制の適時二塁打を浴びた黒田

セ・リーグ 広島5―7DeNA

(7月30日 マツダ)
 広島は30日、DeNA戦(マツダ)に敗れ、今季初めて本拠地での同一カード2連敗を喫した。カード負け越しも1勝2敗だった6月10~12日の楽天戦(コボスタ宮城)以来、12カードぶりとなった。日米通算200勝達成後、初登板となった黒田博樹投手(41)は2者連続アーチを浴びるなど6回5失点の乱調で6敗目。2位・巨人が勝ち、ゲーム差を8に縮められた。

 まさかの2者連続被弾に3万1301人が詰めかけたマツダスタジアムに悲鳴がこだました。自らの適時打で2点差に迫った直後の5回、桑原、石川をともに見逃し三振に斬った直後だった。梶谷に初球フォークを中堅スタンドに運ばれると、続く筒香にも2ボールからフォークを右中間席に放り込まれた。

 「ボール先行だったので、ああいう展開になってしまった。4回もそうですけど、5回ですかね。2アウトからが痛かった。梶谷の初球は安易に行きすぎた」

 3回まで無失点も4回に崩れた。先頭の梶谷、筒香に連続四球を与えピンチを招くとロペスにはツーシームを左翼線に運ばれる適時二塁打で先制点を許した。続く倉本にも右前適時打を浴び1死二、三塁から戸柱にスクイズを決められ一挙3点を失った。

 前夜29日はリーグトップの野村が4回8失点でKOされるなど投手陣が計5本塁打を含む24安打を許し今季ワースト19失点を喫した。「しっかりゲームをつくろうと、相手に先に点をやらないということを心掛けていた。けど、結果的にこういう形になってしまった」。日米通算200勝を達成した黒田をもってしても、勢いを止めることはできなかった。

 2回にはアクシデントに見舞われた。先頭打者・倉本の一塁へのゴロの際にベースカバーに走り倉本と接触。ベンチ裏に下がって足首を中心に治療を受ける一幕があった。「(打たれたこととは)関係ない。僕が(倉本の)走路にいたのが悪い」と影響なしを強調したが、リズムに多少の狂いが生じたところがあったのかもしれない。次戦登板に関し、畝投手コーチは「足首はどうかというところも考えながらだけど、きょうの状態なら間隔を空ける必要はない」と、中6日で8月6日巨人戦(マツダ)に向かうことを示唆した。

 圧倒的強さを誇るマツダスタジアムで、今季初めて同一カードで2連敗を喫し通算3連敗。それでも9回には、小窪の満塁本塁打で2点差に迫り、相手守護神・山崎康を引きずり出す意地は見せた。今季、まだ3連敗はないだけに、31日は勝って「逆境」を跳ね返したいところだ。 (柳澤 元紀)

 ▼広島・小窪(9回に代打で2号満塁アーチ)6点差あったけど、つないで、つないでって気持ちを前の(打者)3人が見せてくれたので、僕もそういう気持ちで打席に臨んだ。

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2016年7月31日のニュース