問題児右腕がメジャー初昇格 収監されブランクも衰えぬ速球「夢が実現」

[ 2016年5月14日 09:44 ]

メジャー昇格を決めたレンジャーズのマット・ブッシュ投手 (AP)

 レンジャーズは13日、傘下2Aフリスコから救援右腕のマット・ブッシュ投手(30)をメジャーに昇格させると発表。ブッシュは会見で「奇跡だね。夢が実現したよ」と自身初のメジャー昇格を興奮気味に語った。

 ブッシュは2004年にパドレスから遊撃手としてドラフト1巡目(全体1位)で指名され、07年に投手に転向。しかし、右肘じん帯再建手術でシーズンを棒に振るなど思うような結果を残せず、09年にブルージェイズへトレードされた。

 パドレス時代から素行に問題のあったブッシュだが、ブルージェイズでもグラウンド外でトラブルを起こし、ブ軍は09年4月にブッシュの解雇を決定。翌年の10年1月にレイズとマイナー契約を結んだが、12年に今度は飲酒運転によるひき逃げ事故で、ついに収監されることになってしまった。

 塀の中で34カ月を過ごし、昨年10月に出所。誰もがブッシュの野球人生は終ったと思っていたが、3年近く野球から離れていたにもかかわらず、153キロのストレートを投じる右腕の姿がレンジャーズの目に留まり、オフにマイナー契約を結ぶに至った。

 今季はここまで12試合すべてにリリーフ登板し、17回を投げて18奪三振、5セーブ、防御率2・65とブランクを感じさせないパフォーマンスを披露。メジャーへの切符を手に入れたオールドルーキーは「これまでグラウンドの外で過ちを犯してきたが、もうそんな経験はしたくない」と、すっかり改心している様子だった。

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