阪神・藤浪 不敗継続や!勝ち星付かずも登板すれば10連勝

[ 2016年5月14日 05:30 ]

<D・神>原口(手前)らをハイタッチで出迎える藤浪

セ・リーグ 阪神3―2DeNA

(5月13日 横浜)
 白星と引き換えに手にした手応えは、確かなものだ。阪神・藤浪は7回3安打1失点と、直近3試合連続4失点の不振を払しょくする快投を披露した。

 「(フォームの)バランスが良かった。先制点を与えたり反省点はありますが、次につながる投球だったと思う。フォームのバランスの良さが今日の投球につながった」

 中9日の調整期間で、香田、金村両投手コーチと昨年の好調時の映像を確認。かがみ気味だったフォームの修正が吉と出た。最速155キロを計測した直球はシュート回転がなくなり、左打者の内角も強気に攻め、梶谷、筒香を無安打。生命線とも言えるカットボールも「空振りも取れたし、自分の思っているイメージに近かった」と勝負球として機能した。一時手にした勝利投手の権利こそ消えたが、チームの勝利を第一に喜んだ。

 感謝の思いは年齢を重ねるほど募る。母の日だった8日、明美さんには自身も愛用している休養専用のリカバリーウエアを制作する「VENEX(べネクス)」社のルームウエアをプレゼント。昨年はカーネーションの鉢植えを送ったが「家に帰った時に、まだ花が咲いていたので、今年は別のものにしようと思った」と方針転換。聞き慣れないリカバリーウエアには、藤浪なりのこだわりが潜んでいた。

 「これを着れば、深い睡眠ができるんです。データで見たんですけど、年を取るにつれて深い睡眠ができなくなってるらしいんです。(感謝を伝えるのは)物をあげるぐらいしかできないので」

 チームが3連敗している状況で藤浪が先発した試合は10連勝となり“神通力”を遺憾なく発揮。苦境で際立つ存在感だった。 (遠藤 礼)

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