マー君の後輩!聖光学院のエース歳内が優勝候補を完封

[ 2010年8月12日 18:03 ]

 【聖光学院1―0広陵】今春の選抜大会4強で、優勝候補の一角とされていた広陵打線を沈黙させた。聖光学院の歳内が5安打完封。「粘りの投球ができた。出来過ぎ」。2年生エースは顔色をまったく変えることなく淡々と振り返った。

 プレートさばきは堂々としていた。切れのいい140キロ前後の真っすぐと、鋭く落ちる球が次々とコースに決まっていく。右腕は丁寧に低めを突いて、得点を許さなかった。
 六回2死一、二塁から中前に運ばれたが、中堅手が好返球で走者を刺した。「打球が速かったので、点は入らないと思っていた」。ピンチに動じない投球と同じようにどこまでも冷静だ。

 ボーイズではプロ野球楽天の田中投手が先輩にあたる。「気持ちが強く、調子が悪いときでも大人の投球で抑えている」。見習う部分もあるという。

 福島大会では同じ2年生の芳賀が背番号「1」だった。甲子園では歳内がエースナンバーを背負う。斎藤監督は「広陵の壁を乗り越えるのが試練だと思っていた。歳内の投球は百点満点。甲子園で投げるのにふさわしい体つきになった」と目を細めた。

 注目の右腕有原との息詰まるような投手戦を制した。ヒーローは「ほっとしているけれど、全国制覇が目標。安心はしていない」と静かに闘志を燃やした。

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2010年8月12日のニュース