最速149キロ広陵のプロ注目右腕 「完ぺき」投球も痛恨の1球

[ 2010年8月12日 15:22 ]

聖光学院―広陵 力投する広陵先発の有原

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 【広陵0―1聖光学院】決して力では負けなかったが、あの1球だけが悔やまれてならない。7回2死二、三塁で聖光学院の7番星に投げた外角ストレート。「力いっぱいの真っすぐで抑えようと思ったら、力が入ってしまった」1球は空振りを奪ったものの、球は捕手のミットに収まらず、バックネットへ転々。三塁走者が小躍りして本塁を駆け抜けた。
 被安打4で無四球。最速149キロを出し、評判どおりの出来だったプロ注目右腕有原は暴投振り逃げで1点を与え、それが致命傷となり、広陵は夏の甲子園39年ぶりの初戦敗退で姿を消した。
 「きちっと低めにいっていたし、自分の中では一番いい投球だった」と笑みさえ浮かべていた右腕だが、甲子園を去る悔しさが込み上げてきたのか、次第に涙がこぼれ、あとは無言になった。
 広陵の中井監督は「接戦になるとは思っていたが、まさか0点で終わるとは…」と広島大会6試合で45得点を挙げた打線が沈黙したことに言葉が続かなかった。
 6回、二塁から中前打で本塁を狙ったが憤死した、有原の女房役の新谷は「有原は完ぺきだった。6回にホームで刺されてもまだチャンスはあると思った」と、まだ負けた気がしないといった表情でぼう然とするばかり。中井監督は「あれで点が入ってたら間違いなく展開は違っていた」と悔やみ、中国勢がすべて初戦で敗退したことには「意地を見せられなくて悔しい」と話した。

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2010年8月12日のニュース