“日本人は優遇されている”Wソックス監督発言で広がる波紋

[ 2010年8月3日 09:29 ]

7月26日のマリナーズ戦で勝利し、ビスケル(手前)と喜ぶホワイトソックスのギーエン監督

 日本選手はラテン系選手に比べて厚遇されている。米大リーグ、ホワイトソックスのギーエン監督のこうした趣旨の発言が、米メディアに波紋を広げている。

 スポーツ専門局ESPNなどによると、ベネズエラ出身の同監督は1日の試合前に、スペイン語圏の中南米選手の待遇について話した際に「日本から大リーグに来る選手はいい選手だということは知っている。ただ日本人選手は通訳付きなどの特権があるのに、われわれにはそれがないのはおかしい」などと語った。

 これに米メディアの電子版などが反応した。ロサンゼルス・タイムズは「日本選手は通常、国内で成功した選手がメジャーに来る。母国語ではない言語による発言での誤解を避けるため、通訳を介している」と説明。ボルティモア・サンは「日本選手には通訳を雇うだけの財力がある。ただ公平性については考えなくてはいけない」とした。

 前ロッテ監督のバレンタイン氏はESPNの番組で「カンジ(漢字)、カタカナはABCDと全く違う。意思疎通のためには通訳も必要」とコメントした。

 もっとも「日本選手たたき」が発言の真意ではないとの見方もある。ギーエン監督はラテン系選手の薬物使用問題などにも言及し、16~18歳で低額の契約を結び、大成しなければお払い箱になる中南米選手の待遇改善を訴える狙いもあるようだ。(共同)

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2010年8月3日のニュース