【Sスケート】新濱立也 妻・吉田夕梨花と熱い抱擁「メダルには届かなかった。ごめん」「よく頑張った」

[ 2026年2月16日 02:00 ]

ミラノ・コルティナ五輪 第9日 スピードスケート   男子500メートル ( 2026年2月14日    ミラノ・スピードスケート競技場 )

妻の吉田夕梨花と抱擁する新濱
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 男子500メートルが14日に行われ、日本記録保持者の新濱立也(29=高崎健康福祉大職)は34秒46で日本勢最上位の6位に入った。昨年4月の交通事故による大ケガを乗り越えてつかんだ2度目の舞台でもメダルには届かなかったが、持てる力を出し切った。22年北京五輪銅メダルで今大会の日本選手団旗手を務めた森重航(25=オカモトグループ)は34秒62で10位。初出場の倉坪克拓(24=長野県競技力向上対策本部)は34秒85で19位だった。

 この4年間を振り返ると、泣けてきた。メダルまで0秒20。それでも、6位入賞の新濱は全てを受け入れられた。「前回は自分の力を出し切れないふがいない涙。いろんな人に感謝したい。満足感の涙が出てきた」。取材エリアで言葉を絞り出した。

 スタートラインに立ったとき、不思議な感情が湧き上がった。「どんな結果になるか楽しみ」。前回20位の雪辱を期し、準備は全てやってきた。号砲と同時に、爆発的なスピードで飛び出した。必死に滑ったが、バックストレートから海外勢と差が出た。「順位は振るわなかったが、今季一番のレースができた。それは満足している」。後悔はなかった。

 昨年4月、不慮の交通事故に遭った。沖縄・石垣島での自転車トレーニング中に交通事故に遭い、頬や顎、顔面骨折などの重傷を負った。命を落としかねないアクシデント。後遺症で左足の感覚が戻らず、腰は張りやすくなった。「戻ってくることすら厳しいと思った」。夢舞台に戻れたことが奇跡だ。

 2年前に結婚した妻の支えも骨身にしみる。カーリング女子でロコ・ソラーレの吉田夕梨花(32)がこの日、スタンドから見守った。五輪出場がかなわなかった妻からは「全ての瞬間を覚えてきて」と思いを託された。選手村に入った後は「ミッション」を与えられ、景色や人…五輪に関わるさまざまなテーマに合った写真や動画を妻に送った。いつもと変わらない、明るく前向きになれる時間が力になった。

 レース後、2人は熱い抱擁を交わした。「メダルには届かなかった。ごめん」。そう語る新濱に、妻は言った。「よく頑張った」。絶望の北京、復活のミラノを経て、30年フランス・アルプス五輪へ――。日本記録保持者の新たな挑戦が始まる。 

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