【ジャンプ女子個人LH解説】船木和喜氏 最も「運」が影響した残酷な試合 日本選手の姿勢に賞賛を

[ 2026年2月16日 15:30 ]

1回目のジャンプを終え、厳しい表情の高梨沙羅(AP)
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 この大会が始まって最も「運」が影響する、残酷な試合になってしまった。特に高梨の1本目はウィンドファクター(風による得点の加減)の加点が21・4点もあった不利な風。しかも、空中のスキーの動きから推察すると、単なる追い風ではなく、ランディングバーンに向けて押さえつけるような下方向のもので、技術ではカバーしきれなかったと思う。

 さらなる不運は、高梨のあとにスタート地点が上がったことだ。これも得点の加減対象なのだが、選手の精神面への影響は考慮されていない。助走路が長い方が多少でも安心して飛べる。様々な条件を得点化して公平性を保とうとしてきた競技だが、得点の加減だけで生身の選手の結果を表現するには無理があり、改善が必要だろう。

 それでも日本選手は誰一人、言い訳にしなかった。これは賞賛に値すると思う。伊藤、高梨という、世界トップクラスの実績を積み上げてきた選手に、今大会メダル2個を獲得した丸山ら、後続も伸びてきた。不運を嘆くのではなく、勝つために足りなかったことだけを考え抜く姿勢が、4年後のさらなる好結果につながると信じている。(98年長野五輪スキージャンプ2冠)

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