大の里 10連勝 史上最速大関へ“M2”「しっかり集中できていた」

[ 2024年9月18日 04:45 ]

<秋場所10日目>霧島(左)を寄り切りで破る大の里(撮影・島崎忠彦)
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 全勝で単独首位の関脇・大の里が、1差で追う関脇・霧島との直接対決を制し、初日から自身初の10連勝。後続に2差をつけ、優勝争いで独走態勢に入った。直近3場所合計の勝ち星は「31」となり、大関昇進目安の33勝まであと2勝。2敗勢では、若隆景、錦木、高安の平幕3人が勝ってそれぞれ勝ち越しを決めた。

 精神面の安定か、力の違いなのか。大の里は相手の変化にも動じなかった。立ち合いで霧島に右へ動かれたが、すぐに向き直って右差し。両まわしを取られても構わず圧力をかけ続け、前に出る推進力で圧倒した。「落ち着いて対応できた。しっかり集中できていた」。対策を練ってきた元大関を全く問題にせず、優勝争いを左右する大一番で心身の充実ぶりを示した。

 以前は右差し一本で強引に前に出る相撲もあったが、今場所は左からの強烈なおっつけも目立っている。「がっぷりにならないのが自分の考え」と、師匠の二所ノ関親方(元横綱・稀勢の里)が現役時代に得意としていた技を習得。この日は審判として土俵下に座る師匠の目の前で披露した。

 先場所は10日目を終えて5勝5敗。その時は「負け越しも覚悟した」という。入幕4場所目ながら初めて挑んだ大関獲りを「考えすぎた」と重圧に負けていた。初めて1場所で5敗以上を喫し「予想外すぎた。何事も経験」と成長の糧にした。それからわずか2カ月。取組後の支度部屋で「一日一番集中」と毎日同じフレーズを繰り返すなど平常心を貫けており、心身ともに大きな進化を遂げた。

 10日目終了時の2差単独首位は15日制以降38例あり、92%に当たる35例がそのまま優勝している。独走態勢に入り、2度目の優勝が日に日に現実味を増してきた。大関昇進目安の3場所合計33勝まで“マジック2”。初土俵から所要9場所での史上最速大関は、目の前まで迫っている。 

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