代表勢不在の柔道・全日本選手権 鈴木桂治監督「開催時期は検討する必要がある」

[ 2023年4月29日 19:58 ]

柔道全日本選手権 ( 2023年4月29日    東京・日本武道館 )

柔道全日本男子の鈴木桂治監督
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 男子日本代表の鈴木桂治監督(42)が大会終了後に取材に応じ、伝統的に4月29日に開催されてきた大会日程について、「検討する必要がある。考えるべき時が来たと思う」と私見を述べた。

 体重無差別で日本一を争う同大会は、優勝者に天皇杯が下賜される、日本柔道界で最も権威ある大会。伝統的に五輪や世界選手権の男子100キロ超級の選考大会としても位置づけられてきたが、近年は代表の早期内定制度が導入され、代表選手の欠場が頻発。今年は例年秋開催の世界選手権が5月開催のため、混合団体90キロ級代表の田嶋剛希(パーク24)を除き、個人戦や他の団体戦代表が1人も出場しない事態となった。

 全日本の権威が揺らぐ状況に危機感を覚える鈴木監督は、「この大会をもっと盛り上げるためには、手を加えないといけない」と言及。「固定開催はいいこと。4月29日は全日本だな、と思うが、誰かが出られないとなると、ましてや斉藤立が(出場できずに)2連覇できないことは、もったいない」と語気を強め、同じく代表選手が不在だった4月初旬の全日本選抜体重別選手権を含め、国際大会のカレンダーと連動した日程にすべきとの見解を示した。

 大会は32歳の羽賀龍之介を決勝で破った30歳の王子谷剛志(ともに旭化成)が、自身に並ぶ4度目の優勝を飾った。鈴木監督は「まだまだ頑張れる選手。記録に名を刻んでほしい」とさらなる活躍を期待した。

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2023年4月29日のニュース