斉藤立の“原点”父の故・仁氏が優秀指導者表彰を受賞　母・三恵子さんも感無量　柔道全日本選手権

柔道全日本選手権 （ 2023年4月29日    東京・日本武道館 ）

＜全日本柔道選手権大会＞優秀指導者表彰で斉藤仁の遺影を手に表彰を受けた三恵子さん（撮影・河野　光希）
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　開会式で昨年の世界選手権メダリストの指導者を対象とした優秀指導者表彰が行われ、男子100キロ超級で銀メダルを獲得した斉藤立（国士舘大）の指導者として、実父で五輪2連覇の故・仁氏が表彰を受けた。表彰式は仁氏の代理として、斉藤の母・三恵子さんが出席した。

　仁氏の遺影と共に表彰式に出席した三恵子さんは、夫の終生のライバルでもあった全日本柔道連盟の山下泰裕会長から楯を贈られると、感無量の表情を浮かべた。表彰対象の指導者は選手本人が指名できるといい、「思いがけない受賞で驚いた。“いろんな先生にお世話になって感謝の気持ちはあるが、俺の原点はお父さんなんで”ということで、父親を選んだみたい」と明かした。

　斉藤は昨年度の大会で、史上初の父子優勝を達成。その後の飛躍のスタートとなり、来年のパリ五輪代表の筆頭候補に挙がっている。2連覇が懸かっていた今大会は5月に世界選手権（ドーハ）が控えるために欠場したが、三恵子さんは「（昨年の）2位は本人も納得していない。本人も燃えている」と初の世界一に期待を寄せた。