【春巡業川崎場所】十両・友風 同じく膝の大ケガ乗り越えた照ノ富士からアドバイス「励みになります」

[ 2023年4月29日 16:40 ]

土俵下で照ノ富士(右)と話をする友風(撮影・前川 晋作)
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 大相撲春巡業は29日、神奈川県川崎市の「とどろきアリーナ」で行われた。川崎市出身の十両・友風(28=二所ノ関部屋)はこの日のみ特別参加。地元で4年ぶりに開催された川崎場所を大いに盛り上げた。

 友風が川崎で行われる巡業に参加するのは、18年(当時幕下)と19年(当時幕内)に続いて3度目。この4年の間に右膝の関節脱臼などの大ケガを負い、膝下切断寸前の状況から4度の手術を乗り越えて再び関取として帰ってきた。「白まわしで戻れたことはうれしいですね。知り合いとかいろいろな人が来てくれてありがたいです。“復活してくれてありがとう”という言葉をいただきました。めげずに頑張ってきてよかったなと思いました」。奇跡の復活を遂げての地元凱旋に、感慨を込めた。

 この日の稽古中、土俵下で横綱・照ノ富士(31=伊勢ケ浜部屋)からアドバイスを受ける場面があった。「横綱から声をかけていただいて、ケガやトレーニングの話をしました」。ともに膝のケガで幕内から序二段まで落ちて関取に復帰したという同じ境遇を持つ。「ケガのキツさや痛みが分かる人が上で活躍していると、励みになりますし目標になります」。相撲の歴史に残る大復活を遂げた者同士、通ずるものや学ぶこともあったようだ。

 3年半ぶりに関取として15日間を戦った再十両の春場所は8勝7敗と見事に勝ち越したが「反省の多い7敗。もっとやれたんじゃないか」と悔いが残る内容だった。夏場所(5月14日初日、東京・両国国技館)へ向け「先場所は終盤で体がしんどくなってきたので、しっかり15日間臨めるような体作りをしたい」と意気込んだ。

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2023年4月29日のニュース