3年ぶり出場で初優勝目指す早大の高岡監督は「ここに帰ってきてうれしく思う」 甲子園ボウル前日練習

[ 2022年12月17日 16:18 ]

甲子園ボウル前日の会見に臨んだ早大の高岡勝監督
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 三菱電機杯「第77回毎日甲子園ボウル」(阪神甲子園球場)を翌日に控え、3年ぶり7回目出場で初優勝を目指す早大が17日、会場で最終調整に臨んだ。練習前に会見した高岡勝監督(54)は「コロナ禍で我々のように経験値が少ない選手たちは苦労しながら日々、練習に取り組んできました。苦しんできた3年ぶん、メンバーの思いが詰まっていると思う。ここに帰ってこられて、とてもうれしく思う」と学生やスタッフの気持ちを代弁した。

 意気込みを問われ、全力を出し切ることに注力することを訴えた。

 「何とか関学さんに4TD取られず、完封されず、(関学大1年生QB)星野君にMVPを取られず、と言おうと思ったのですが…。いつも選手たちに言うのは、結果はその時に相手が強かったり、弱かったりで、どうなるか分からない。もしかしたら、たくさん点を取られて負けるかもしれないし、我々が踏ん張って勝てるかもしれない。とにかく泣いても笑っても今シーズン、亀井が率いたチームの最後の試合。1年間通してやってきたことを全て出し切り、それで結果がどうなったのか。そういう試合をしたい」

 監督として3度目の甲子園ボウルに自然体で臨んでいる印象だ。全く異なる世界も経験している影響かもしれない。中学、高校とラグビー部に所属し早大でアメフトを始めた。卒業後は鹿島、マイカルで計7年間プレー。その後にヨットの世界に飛び込んだ。当時で約150年の歴史を持ち“海のF1”とも呼ばれる「アメリカズカップ」。その挑戦艇選抜シリーズに挑んだ「ニッポンチャレンジ」の一員、帆を制御するグラインダーとして乗り込んだ。相当な力が必要なポジションで米国チームにはNFLニューヨーク・ジェッツのライン選手もいたという。「チームを募集していたので応募したら、たまたま合格しまして。世界に挑戦できる機会はめったにありませんから」。その経験がチーム運営に生きている部分があるという。

 「F1のように、一つの組織として世界でどう戦うか。セーリングのチームだけでなく、船を作るビルディングのチーム、海面状況を解析するアナライジングチーム、運営やマーケティングのチームなどプロチームの組織運営をじかに見られたことは今のチーム作りにも非常に役立っています」

 部員が200人に及ぶ大所帯をまとめ、たどりついた聖地。チャレンジ精神で“3度目の正直”となるか。

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2022年12月17日のニュース