渡辺が古巣ラプターズ戦で17得点 土壇場で起死回生の3P 実況アナは“ミスター・クラッチ”と称賛

[ 2022年12月17日 12:25 ]

ブザービーターを決めたアービングを囲む渡辺らネッツのチームメート(AP)
Photo By AP

 ネッツの渡辺雄太(28)が16日、カナダのトロントでのラプターズ戦に途中出場。過去2シーズン在籍して計88試合出場した古巣相手に21分出場して17得点と3リバウンド、1アシスト、1スティールをマークし、3点シュートは4本中3本を成功させて119―116(前半44―52)での勝利に貢献した。ネッツは今季初の5連勝を飾って18勝12敗。ロードでは8勝7敗となった。

 東地区全体4位のネッツは前半で最大18点差をつけられたものの、第3Qを36―22としてこのクオーター終了時点で4点をリード。第4Qでは8点のリードを2度奪いながら、残り1分1秒にフレッド・バンブリート(28)にシュートを決められて111―112と逆転されたが、113―114で迎えた残り15・0秒、渡辺がカイリー・アービング(30)のアシストを受けて左コーナーから3本目の3点シュートを成功。このあと昨季の新人王、スコッティー・バーンズ(21)にフリースローを2本決められて116―116の同点にされたが、最後はこの日32得点のアービングが正面から3点シュートによるブザービーターを決めてネッツが劇的な勝利を収めた。

 ケビン・デュラント(34)は28得点、ニック・クラクストン(23)は15得点、10リバウンドと自己最多の6ブロックショットをマーク。しかしリーグの看板選手2人に次ぐチーム3位の得点を挙げたのはベンチから出た渡辺で、しかも大詰めでアービングのブザービーターに直結する3点シュートを決めたこともあって、ネッツの実況アナウンサーは「ミスター・クラッチ」と頼りになる背番号18の奮闘を称えていた。

 渡辺は第1Qの残り2分54秒からコートに登場。このときかつてのホームコートだったスコシアバンク・アリーナのファンからは拍手が沸き起こった。その1分後に放った正面やや左からのジャンプシュートを決めて初得点。第2Qに入ると昨季までチームメートだったパスカル・シアカム(28)がバンブリートに繰り出したパスを阻止して速攻からダンクを決め、さらに左のコーナーからデュラントのアシストを受けて3点シュートを成功させて前半では7得点を挙げた。

 第3Qに入るとフリースローを2本決めたあと、速攻からゴール下でシュートをねじ込んでこの時点で11得点目。出場2試合ぶり、今季8回目の2ケタ得点を記録した。そして第4Qでは出だしから3分出場したあといったんベンチに下がり、残り3分40秒からコートに復帰。チームの“クロージング・ユニット”としての役割を見事に務めた。

 ラプターズは4連敗となって13勝16敗。バンブリートが前半の25得点を含む39得点、バーンズが26得点を稼いだものの、最後は昨季までチームの一員だった渡辺に手痛い“一発”を食らう結果となった。

 渡辺の17得点は今季2番目のハイスコア。今季は17試合に出場して平均8・4得点、3・1リバウンド。3点シュートの成功率は53・8%(52本中28本)で、規定本数には2本不足しているものの、リーグ1位のデイミオン・リー(30=サンズ)の47・7%を上回っている。

 <渡辺の全オフェンス>
 ▼第1Q(出場2分41秒=2得点)
(1)10分15秒・左エルボー付近からステップバックでジャンプシュート=○
(2)11分54秒・右コーナーから3点シュート=×
 ▼第2Q(出場5分24秒=5得点)
(3)10分0秒・パスカルからバンブリートへのパスをインターセプトして速攻からダンク=○
(4)11分6秒・左コーナーから3点シュート=○(アシスト・デュラント)
 ▼第3Q(出場6分13秒=4得点)
*6分49秒・フリースロー2本=○○
(5)9分0秒・速攻からゴール下=○(アシスト・ハリス)
 ▼第4Q(出場6分40秒=6得点)
(6)1分28秒・左コーナーから3点シュート=○(アシスト・オニール)
(7)11分45秒・左コーナーから3点シュート=○(アシスト・アービング)

続きを表示

この記事のフォト

2022年12月17日のニュース