岡崎真氏 りくりゅう優勝は「小さなミス」だけに収められたからこそ 実力ついてきた証

[ 2022年12月11日 04:20 ]

フィギュアスケートグランプリ(GP)ファイナル第2日 ( 2022年12月9日    イタリア・トリノ パラベラ競技場 )

優勝が決まり号泣する三浦、木原組(撮影・長久保 豊)
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 【岡崎真の目】三浦、木原組の2人とも冒頭から表情がこわばっていて動きも硬かった。やはり緊張感があったのだろう。サイドバイサイド(2人が隣り合った位置で同じ技を行う)の3連続ジャンプではタイミングが合わずに三浦のファーストジャンプが2回転になってしまい、単発の3回転サルコーでも木原のジャンプがやや前傾した感じで、降りた時に少し詰まって手をつくミスを犯した。どちらも大きなミスではないのだが、そこがペア競技の難しさで、どちらか一方がミスをするとGOE(出来栄え評価)はマイナスになってしまう。

 ただ、そんな重圧の中でも小さなミスだけで収めたのは立派で、実力がついてきている証拠でもある。落ち着きを取り戻した後半にはだんだんスピード感も増し、見事に優勝を飾ることができた。

 今回参加していないロシア勢や中国勢は競技会から離れている分、試合勘の部分で難しさがあると思う。彼らが戻ってきたとしても、今の“りくりゅう”なら十分互角に戦えるはずだ。(ISUテクニカルスペシャリスト、プロコーチ)

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2022年12月11日のニュース