三原舞依がGPファイナル逆転V「どん底だったので…」 体調不良、失意の全日本乗り越え

[ 2022年12月11日 07:44 ]

フィギュアスケート・GPファイナル第3日 ( 2022年12月10日    トリノ・パラベラ競技場 )

<トリノGPファイナル女子フリー>優勝の三原舞依(撮影・長久保 豊)
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 女子フリーが行われ、SP2位の三原舞依(シスメックス)は133・59点をマークし、合計208・17点で逆転優勝を飾り、初めてGPファイナルを制した。

 「恋は魔術師」に乗って披露したフリーは、心から満足できるものにはならなかった。後半のダブルアクセル(2回転半)―3回転トーループの連続ジャンプに乱れが生じる。ラストのループは2回転となって手をつくミス。「もっと完璧にしたかった思いと、まだまだもっと強くできるところがたくさんあった」。そう振り返りながらも、11月から3度の欧州遠征が続いたことで疲労が蓄積していた中で、ギリギリで踏ん張った。

 19―20年シーズンは体調不良により全休。復帰を果たしてから少しずつ感覚を取り戻し、昨年度の全日本選手権では北京五輪切符の獲得まであと一歩に迫った。だが、フリーのミスも響いて4位にとどまり「どん底」を味わった。

 「どん底だったので。悲しいだけじゃなくて、そこで自分ができなかったことが凄く悔しいなと思って…。“まだまだやらなあかん”って関西弁なんですけど、まだまだできる、もっと強くなればチャンスはあるっていうのに切り替えながら。本当に悔しかったので…。アスリートとして、その気持ちは一生忘れてはいけないなって思っています」

 絶望から立ち上がり、昨年1月の四大陸選手権を制覇。今季はGPシリーズで2連勝し、ファイナルをも制した。スケートができる喜びと、自分自身に対する悔しさ。胸に秘める思いを原動力に、三原が頂点に立った。

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