不破聖衣来、全日本大学女子駅伝2年連続区間賞 負傷から復帰で3人抜き

[ 2022年10月31日 04:20 ]

記念撮影に収まる不破(前列中央)ら拓大のメンバー(撮影・光山 貴大)
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 全日本大学女子駅伝は、女子1万メートルで日本歴代3位の30分45秒21を持つ拓大の不破聖衣来(せいら、2年)がエースの集う最長区間の5区(9.2キロ)を走り、29分39秒で2年連続の区間賞を獲得した。7位で受け、終盤に3人を抜く快走。昨年に大ブレークを果たした大会で、不調から抜け出すきっかけをつかんだ。拓大は2時間7分40秒の5位でシード権を獲得。名城大が1区から独走し、2時間3分11秒で史上初の6連覇を飾った。

 序盤に順位を1つ下げたが、不破は落ち着いていた。調子が上がらない中、3キロまで抑えるプラン。終盤の7キロ過ぎからギアを上げ、3人を抜き去った。昨年の区間記録には1分39秒及ばなかったものの、2年連続の区間賞。シード権獲得に貢献し「まさか区間賞を獲れると思っていなかった」と喜びを口にした。

 前日練習の1000メートルでは3分15秒の平凡なタイムに終わり「不安があった」と振り返る。精神面で悩んでいただけに、五十嵐利治監督にかけられた言葉はシンプル。「楽しんで走ろう」だった。00年シドニー五輪女子マラソン金メダルの高橋尚子さんからも「楽しんで走ってね」と連絡をもらったといい「楽しむことは調子が悪くてもできる」と吹っ切れた。

 今年は度重なる負傷で、参加標準記録を突破していた世界選手権に出場できなかった。貧血にも苦しみ、復帰は9月まで遅れたが、今大会は完全復活への足がかりとなる。次なる目標は12月の記録会での1万メートルの日本記録更新。「今のままだと達成できない。ここからしっかり練習していきたい」と決意を新たにした。

 ≪名城大が史上初6連覇≫常勝チームとなった名城大が圧倒的な総合力を見せつけた。1区から飛び出し、3区・山本有真(4年)が区間タイ、4区・谷本七星(2年)と6区の増渕祐香(4年)が区間新記録という驚異の走りで、2位の立命大に2分31秒差をつけた。エース5区で6位だった小林成美主将(4年)は「みんなに助けてもらって頭が下がる」と感謝していた。

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2022年10月31日のニュース