【玉ノ井親方 視点】手負いの横綱・照ノ富士 不慣れな蹴り返しで墓穴堀った

[ 2022年9月20日 04:20 ]

大相撲秋場所9日目 ( 2022年9月19日    両国国技館 )

高安(右)と激しい攻防を繰り広げる照ノ富士(撮影・木村 揚輔) 
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 手負いの横綱・照ノ富士が、普段やったことがない技を仕掛けて墓穴を掘った。好調な高安との一番。痛めている右膝の影響なのか、低い姿勢で距離を保つ相手のまわしに手が届かず、焦って蹴返しにいく。だが慣れないことをやっても、うまくはいかない。体勢を崩したところを逆に押し込まれ、土俵を割った。

 今場所の横綱はまわしを取れないと勝負にならない。相手もそれが分かっているから簡単にまわしを許さない。膝の状態が思わしくない以上、苦しい相撲はしばらく続きそうだ。

 一方の高安は体に張りがあって、きつく締めたまわしから、肉のかたまりがあふれ出ている感じ。あれだけ締められると相手もまわしを取りづらいに違いない。場所前にいろいろな部屋に出稽古にいって、状態も良いのだろう。ここまでしっかりと自分の相撲を取り切れている。後半戦は星のつぶし合い。2敗で食らいついていけば面白い展開になる。(元大関・栃東)

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2022年9月20日のニュース