アメフト関大 「最強」2年生ホットラインで2連勝 WR溝口「リーディングレシーバーを」

[ 2022年9月17日 18:48 ]

関西学生アメリカンフットボール1部リーグ   関大44―10神戸大 ( 2022年9月17日    MKフィールドエキスポ )

<関大・神戸大>TDパスをキャッチし、笑顔の関大WR溝口(撮影・堀田 和昭)
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 1本のパスが、停滞していた関大オフェンスを変えた。5―7と追う展開になった第2Q6分16秒。反則罰退で後がない敵陣30ヤードからの攻撃で、QB須田啓太(2年)が右へアクションを入れ、振り向きざまに左奥へパスを投げ込む。WR溝口駿斗(2年)を完全フリーにしたのは、神戸大にとって痛恨事だった。逆転のTDパス。待望のホットライン開通で、試合の行方は決定づけられた。

 「(1本目のTDは)しっかり回りを見て、パスコースに入れたのが良かった」

 背番号13の躍動は、なおも続く。第2Q終了間際には、再び溝口が17ヤードのTDパスをレシーブ。パスキャッチ能力、対人の強さ、スペースに飛び込むセンス、そしてDBを置き去りにするスピード…。あらゆる能力に秀でたWRは、いきなり167ヤードのレシービングを記録した。

 「(オフェンスの)武田コーチからは(リーグの)リーディングレシーバーを取れ、と言われています」

 非凡な才能を持っていても、競技歴はまだ浅い。兵庫・滝川高では、ソフトボール部に所属。コロナ禍で十分な練習ができず、インターハイも中止になる中、並行してアメフト部の練習にも参加していた。ただ、出場資格を持たないため、公式戦出場はゼロ。ほぼ原石の状態で、復活を目指す関大の門を叩いた。

 「溝口君のプレーを初めて見た時、これはジャパンの選手にせなあかんレベルだと思った。今はまだ線が細いので、しっかり指導して、育てていきたい」

 教え子を語る磯和雅敏監督の口調が熱い。同大との初戦(3日)ではRBに新戦力が台頭し、続いてレシーバーにも魅力的な素材が現れた。13年ぶりの甲子園ボウル出場へ、関大が戦力を着々と整えている。

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