英莉花 9バーディー!単独首位発進、今季初優勝へ「意欲沸いてきている」腰痛劇的改善

[ 2022年8月26日 05:30 ]

女子ゴルフツアー ニトリ・レディース第1日 ( 2022年8月25日    北海道 小樽CC=6655ヤード、パー72 )

2番、ティーショットを放ち、打球を見つめる原英莉花(撮影・西尾 大助)
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 ツアー通算4勝の原英莉花(23=NIPPON EXPRESSホールディングス)が9バーディー、2ボギーの65で回り、7アンダーの単独首位で初日を終えた。苦しんできた腰痛も改善し、テンポを変えたパットが決まり、今季初優勝に向けてロケット発進した。吉田優利(22=エプソン)が2打差の2位。史上初となる初Vからの3週連続優勝を目指す岩井千怜(ちさと、20=Honda)は77の5オーバー、94位と大きく出遅れた。

 ストロークは最後まで乱れなかった。パターがさえ、9個のバーディーを量産。猛ラッシュは出だしの10番パー5から始まった。残り90ヤードの3打目を左バンカーから約6メートルにつけ、まず1つ目。続く11番からは7、5、5メートルと面白いようにミドルパットが決まり、4連続。ボギー直後の5番ではこの日最長の12メートルも沈め、豪快にバウンスバックした。

 頭の中にはメトロノームが奏でる一定のリズムがある。パターを握る手の指は力を抜き、みぞおちに力を込めた。「森口祐子プロに教えていただいたことがあって、テンポの音を聞きながら練習しました」。2週前、ツアー41勝のレジェンドからの教えを基に修正。腹部に力を入れると再現性が増し、ビッグスコアにつながった。

 「凄く私の中で優勝への意欲が湧いてきている」。言葉の裏には今季苦しんできた腰痛の不安が消えたことがあった。先月30日、師匠の尾崎将司から「病院に行ってこい」と都内の病院を紹介された。検査では脊椎に神経が触れていることが分かった。「嫌いなんですよ~」と話す注射を患部に打つと症状は劇的に改善した。

 アマ時代の15年にツアーデビューした、思い出の今大会。通算18オーバーで予選落ちした。それから7年。風が右から吹き、左に池の2番では確かな成長を感じた。「当時はドロー一辺倒。今は風にぶつけてドロー回転しないように打つ」。北海道入り後、大好きなジンギスカンで充電も完了。原点の地を満喫している。

 岩井千、馬場らニューヒロイン誕生が続く女子ゴルフ界。初日とはいえ、黄金世代の代表格がリーダーボードの最上位に名前をしるした。「そこにいるべくして、そこにいようという気持ちでプレーしました」と原。昨年11月以来の5勝目へ、北の大地から復活の足音が聞こえてきた。

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