玉鷲 3場所連続金星!同一横綱からは57年ぶり「うれしいと信じられないの2つの気持ち」

[ 2022年5月14日 05:30 ]

大相撲夏場所6日目 ( 2022年5月13日    東京・両国国技館 )

照ノ富士(手前)を押し出しで破る玉鷲(撮影・郡司 修)
Photo By スポニチ

 玉鷲が結びで横綱・照ノ富士を一方的に押し出した。同じ横綱から3場所連続で金星を獲得するのは昭和以降5人目。照ノ富士は2敗目を喫した。大関・正代は早くも5敗目。平幕同士の全勝対決を制した碧山がただ一人6戦全勝となり、1敗で平幕4人が追走する混戦となってきた。

 玉鷲の鋭い出足は年齢を全く感じさせなかった。先場所と同様に右おっつけ、左はずからの喉輪で電車道。立ち合いの照ノ富士の張り手は想定内で「勝負を決めたかった」と、相手に反撃の隙を与えず攻めきった。

 同じ横綱から3場所連続金星を奪うのは、栃ノ海を3連破した大豪以来57年ぶり。昭和以降で5人目となる快挙に「うれしいと信じられないの2つの気持ち」と目を細めた。

 元気の源は家族だ。「守る人がいるので、痛いと言っている場合じゃない」と初土俵から一度も休みなく出場を続けている。最近は2人の息子も自身の取組を楽しみにしており、「勝ったか負けたかいつも聞いてくる。相撲を分かるようになってきて凄くうれしい」と父の顔を見せた。

 37歳5カ月での金星は昭和以降新入幕で5番目の年長記録。幕内最年長となり、場所前の合同稽古では「若手みたいに疲れがすぐ取れない」と苦笑いする。三役も関脇だった19年名古屋場所以来遠ざかっているが、ここぞの爆発力はまだ上位をのみ込む力がある。八角理事長(元横綱・北勝海)も「玉鷲を褒めるべきだ」と称えた。

 6日目にして三役以上は全て2敗以上と波乱の場所となった。“角界の鉄人”は「まだ始まったばかり。見て良かったと思う相撲を見せたい」と意気軒高。このまま、疲れを見せずに取り続ければ19年初場所以来2度目の優勝も見えてくる。

続きを表示

2022年5月14日のニュース