高木菜那 現役引退正式表明「高木美帆の姉ではなく、高木菜那として戦えたことが引退を決意した理由」

[ 2022年4月5日 11:13 ]

<高木菜那引退会見>会見に臨む高木菜那(撮影・小海途 良幹)
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 スピードスケート女子の高木菜那(29)が5日、都内で会見を開き、現役引退を表明した。

 「五輪やスケート人生に未練がないわけではありません。北京五輪で目標の結果に届かず、引退か現役続行か悩みましたが、現役を終えることを決意しました。引退を決断したきっかけは2つあります。1つ目は第2の人生を考えた時にすごくワクワクしたこと。スケートと同じぐらいやりがいのあることを見つけたいと心から思えたことです。2つ目は思い描いたレースができたこと。高木美帆の姉ではなく、高木菜那として戦えたことが引退を決意した理由です」

 14年ソチ五輪から3大会連続で五輪に出場。18年平昌五輪では女子団体追い抜き、マススタートで金メダルを獲得し、五輪の日本女子史上初の2冠を達成した。平昌五輪後1年近くは右膝痛に悩まされ、昨年10月には新型コロナウィルスに感染。苦難を乗り越えて、今年2月の北京五輪の舞台に立った。集大成と位置付けた3度目の五輪は女子1500メートルで8位入賞。連覇を目指した2種目はともに転倒し、女子団体追い抜きは銀メダル、マススタートは1回戦で敗退した。同じ中距離を本命種目とする妹・美帆(27)と切磋琢磨(せっさたくま)しながら築いた輝かしいキャリア。所属していた日本電産サンキョーのスケート部が3月末で廃部したため、去就が注目されていた。

 ◇高木 菜那(たかぎ・なな)1992年(平4)7月2日、北海道幕別町出身の29歳。兄の影響で小学校1年生の時にスピードスケートを始める。帯広南商高を経て、11年から日本電産サンキョーに所属した。五輪は14年のソチから3大会連続で出場。18年平昌で女子団体追い抜き、女子マススタートの2冠を達成。22年北京は女子団体追い抜きで銀メダルを獲得した。1メートル55、48キロ。

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