高安4連勝!初優勝逃した昨年春場所のリベンジだ!「充実しています」

[ 2022年3月17日 05:30 ]

大相撲春場所4日目 ( 2022年3月16日    エディオンアリーナ大阪 )

<春場所4日目>琴ノ若を破る高安(左)(撮影・後藤 正志)
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 高安が平幕の全勝対決で24歳の琴ノ若を下して大関経験者の貫禄を示し、4連勝とした。両国国技館で開催された昨年春場所は終盤に失速し初優勝を逃した。江戸の敵を“大阪”で討つ。新大関の御嶽海は土俵際で隆の勝をはたき込み、辛くも全勝をキープした。全勝はこの2人だけ。カド番大関の正代は4連敗と苦境にある。

 32歳のベテランが、若手有望株に年輪の違いを示した。得意の左差しを徹底的に警戒され、右四つに組んでも慌てない。「ポイントを押さえ、相手の得意な形にはならなかった」。左上手を決して与えず、時間をかけて揺さぶりながら浅く引いた右上手で転がした。「(琴ノ若は)凄くポテンシャルが高い力士ですから、しっかり集中して相撲を取りました」。振り返る言葉に自信がにじむ。

 今年初場所は全休。理由は所属する田子ノ浦部屋の力士らに新型コロナウイルス感染者が出たため。自身は調子がいいのに出場できない、もどかしさを味わった。「場所前はいい状態で、残念な気持ちはありました。相撲がなかった分、体の回復やケアを優先にやりました。地道にコツコツ鍛えたのが結果に出ている」。05年春場所初土俵からキャリア18年目に突入し、腰痛など体の各所に痛みを抱えるが、態勢を立て直す時間として有効に使った。闘志が奮い立つ出来事もあった。妻で演歌歌手の杜このみが第2子を妊娠。「授かりもので、うれしい。より一層、相撲に身が入る」。一家の大黒柱として精進を誓う。

 両国国技館で開催された昨年の春場所は惜しくも初優勝を逃した。初日黒星から7連勝で8日目に単独トップ、10日目には後続に2差をつけた。しかし、残り5日間で4敗。「2年ぶりの大阪、やりがいがあります。たくさん思い出もある。充実しています」。今度こそ、我が世の春を謳歌(おうか)する。

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2022年3月17日のニュース