東京SGが首位浮上 “御前試合”でWTB尾崎晟が代表返り咲きアピール

[ 2022年3月11日 23:00 ]

ラグビーリーグワン第9節   東京SG33―29東京ベイ ( 2022年3月11日    東京・秩父宮ラグビー場 )

<東京SG・東京ベイ>後半 トライを決める東京SG・尾崎晟(左)(撮影・久冨木 修)         
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 首位攻防戦は東京SGが33―29で東京ベイとの接戦を制し、8勝目(1敗)を挙げて首位に浮上した。前日10日に来日したばかりの日本代表のジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(HC、52)が視察する中、WTB尾崎晟也(26)やSO田村煕(28)が代表入りをアピールする好プレーを見せた。

 今季初の“御前試合”で先に存在感を見せたのが田村だ。連続攻撃でゴールラインに迫った前半29分、左サイドの裏スペースが空いていることを見抜くと、コントロールが効いたゴロキックを転がし、WTBリーのトライをアシスト。同35分にもハーフウェー付近から絶妙なパントキックを上げ、CTBケレビがラッシュを掛けてターンオーバーに成功。リーの連続トライにつなげた。

 兄は日本代表で不動の地位を築く田村優(横浜)。同じポジションでプレーする弟も兄顔負けのラグビーセンスを誇るが、毎シーズンのように大物外国人が司令塔に座る東京SGにあって、定位置をつかみきれなかった。今季もニュージーランド代表のFBマッケンジーが加入したが、ここまでは10番・田村―15番・マッケンジーの布陣でチームの歯車がかみ合っている。2つのトライシーンについて「外からいいコールが出ていたので、遂行しただけ。しっかり練習してきたことが出た」とさらりと言ったが、判断とキックスキルの確かさで首位奪取に貢献した。

 一方のWTB尾崎晟は後半12分、右のサイドライン際でパスをもらうと、3人にタックルを受けながらも持ちこたえ、右隅に飛び込むトライ。来日初のシンビンを受けたマッケンジー不在の10分間を無失点で耐え抜いた直後のトライで、相手に精神的なダメージも与えた。ジョセフHCの来場は「気づいていなかった」という尾崎晟。日本代表のキャップ獲得からは5年離れているが、チームでは14番として欠かせぬ戦力となっている。「ジャパンは目指しているし、毎試合、高い基準でプレーしたい」と話し、これからも代表返り咲きへアピールを続けていくつもりだ。

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2022年3月11日のニュース