小祝さくら YouTube発掘コーチと再出発で連覇に挑む 3日開幕ダイキン・オーキッドL

[ 2022年3月2日 05:30 ]

<ダイキンオーキッドレディース・練習日>練習ラウンドで笑顔を見せる小祝さくら(撮影・西尾 大助)
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 女子ゴルフの今季開幕戦ダイキン・オーキッド・レディースはあす3日から4日間、沖縄・琉球GCで開催される。前回大会覇者・小祝さくら(23=ニトリ)はアウト9ホールを回って調整した。オフに辻村明志コーチの下を離れ、決意も新たに臨むシーズンは複数回優勝と、試合ごとに付与されるポイントで争うメルセデス・ランキング1位「年間最優秀選手賞」のタイトルを目指す。

 会見場が“小祝ワールド”になった。開幕戦に臨む決意を問われた小祝は「全然実感がわかない。まだオフの気分ですね」と笑顔で肩透かし。連覇に挑む立場だが「去年の優勝したイメージはなくて」と首をかしげた。

 その物腰からはうかがい知れないが、実は特別な決意で新シーズンに臨む。小祝は「(昨年)12月いっぱいで辻村さんのところをやめました」と、アマチュアだった16年の冬から師事していた辻村コーチの下を離れたことを明かした。通算6勝を後押ししてくれた恩師。小祝は「辻村プロに習っていなかったら、プロテストも受かっていないし、去年の成績もあそこまでいけなかった。凄く感謝している」と謝意を示した。

 「不安もあった」という決断の裏にはスイングに関する悩みがあった。「去年はドライバーもアイアンも右にも左にも行った」。昨年は4勝を挙げ稲見らと賞金女王を争ったが、秋以降はショットが不調に陥り失速した。

 特にティーショットが荒れてフェアウエーキープ率は64・7030%(ランキング58位)に低迷した。そこで手首を返す癖を直し、フェースローテーションを抑えたスイングに改造するため、新しいコーチの下で再出発することにしたのだ。

 ただし新コーチの探し方は小祝流。YouTubeで検索し、男子プロの片山晋呉や谷原秀人を指導する吉田直樹コーチに連絡を取った。「今はお試しみたいな感じ」とまだ契約はしていないが、助言をもらっている。

 オフは宮崎、沖縄で合宿を行った。スイングの完成度は「70%しかない」と不満もあるが「前半戦で優勝して、複数回優勝を目指したい」とシナリオを描く。その先に見据えるのがメルセデス・ランキング1位に与えられる年間最優秀選手賞だ。賞金女王に代わるツアーNo・1のタイトルには4年シードが付与される。昨季は賞金女王を目標に掲げた小祝は「(賞金女王でも)どっちでも獲れればいい」と意欲を示した。(福永 稔彦)

 ≪賞金ランクのシード廃止≫女子ゴルフのシード権は、昨季は賞金ランキングか、メルセデス・ランキングで50位以内に入った選手に与えられたが、今季からはメルセデス・ランキングだけが対象となる。これに伴い賞金女王に付与されていた3年シードは廃止。メルセデス・ランキング1位に付与される複数年シードは3年から4年に変更され、メルセデス・ランキング1位に与えられる年間最優秀選手賞がNo.1のタイトルになる。

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