ブレイディーが正式に引退を表明 「スリリングな時の流れだった」と現役生活に別れを告げる

[ 2022年2月2日 08:28 ]

正式に現役引退を発表したトム・ブレイディー(AP)
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 スーパーボウルで7回優勝して5回MVPとなったNFLバッカニアーズのQBトム・ブレイディー(44)が1日、インスタグラムに「フットボールというスポーツは常にすべてを要求される。100%戦える状態でないならそこにいるべきではない。そんな状態では成功しない。ここに記すことは辛いけれど、私はもう戦わない」と投稿。AP通信など米国の多くのメディアが報じているもので、22シーズンに及んだ現役生活に別れを告げた。

 ブレイディーは「自身の去就については時間をかけて考える」と語っていたが、プレーオフのNFL準決勝でラムズに27―30で敗れたあと「スーパーボウルで7つの優勝リング、5回のMVP、3つのリーグMVP、信じられない22年におよぶシーズン、みんなありがとう」と引退を匂わせるツイートをしたことを受けて、1月29日にスポーツ専門局のESPNが「引退を決意した」と報道していた。

 しかしAP通信は匿名の関係者2人の話として「まだ結論に至っていないことをジェイソン・ライトGM(バッカニアーズ)に伝えた」とESPNの引退報道を否定。当初はしばらく時間がかかると思われていた。

 しかし急転直下の引退発表。「スリリングな時の流れ(RIDE)だった。成し遂げたことを誇りに思うし、これからは私を必要とする事柄に精力を注ぐ」としてユニフォームを脱ぐ決意を示した。

 20シーズン移籍したペイトリオッツ側は「並外れた現役生活だった。ありがとう、そしておめでとう」とツイート。ブレイディーの功績で昨季のスーパーボウルを制したバッカニアーズ側も「生涯忘れることのない思い出をありがとう、12(ブレイディーの背番号)」とその多大な貢献に感謝する言葉を記した。

 ブレイディーはミシガン大から2000年のドラフトでペイトリオッツ入りを果たしたが、6巡目(全体199番目)という遅い指名だった。

 しかし2シーズン目の2001年、主力QBだったドリュー・ブレッドソーの負傷離脱に伴って先発に起用されるとすぐに力を発揮。シーズンのMVPには3回(2007、10、17年)選出された。

 スーパーボウルでの輝かしい実績だけでなく、22シーズンで数多くのNFL記録を樹立。通算パスTD(624)、通算パス獲得(8万4250ヤード)、レギュラーシーズン通算勝利(243勝)、プレーオフ通算勝利(35勝)など“記憶”だけでなく多くの“記録”も残して背番号12は戦いの場から去っていった。

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