東福岡 粘り勝ちで準決勝は“前回死闘ドロー”の東海大大阪仰星と 藤田監督「向かっていくだけ」

[ 2022年1月4日 05:30 ]

第101回全国高校ラグビー大会 準々決勝   東福岡31―25京都成章 ( 2022年1月3日    花園 )

<東福岡・京都成章>後半、タックルを受けながらも執念でパスをつなぐ東福岡・越智(撮影・北條 貴史)
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 どんなに苦しい試合でも、勝ち切るのが東福岡だ。トライ数もPGも同じだったが、ゴールの差で上回り9大会連続の4強に進んだ。司令塔でU―20日本代表候補にも選出されているSO楢本は「試合内容は良くなかったが、準決勝に進めたことが一番良かった」と話した。

 前回大会の準決勝でわずか3点差で敗れた京都成章との一戦。その激闘を経験した楢本や八尋主将のSNSには試合前に「俺らの分まで勝ってくれ」とOBの大学1年生からメッセージが多く届いた。楢本は「(前回の準決勝で)スタメンで出ていた4人は、みんなより強い思いがあったと思う」と話した。

 開始1分に先制されたが、平均体重100キロを誇る重量級FWで反撃した。前半19分にはゴール直前のラックからロックの舛尾が決めるなど、粘り強くFWで前進しながらトライを重ねた。後半はボールを保持され押し込まれる時間が多かったが、フィジカルの強さで抵抗し、京都成章を振り切った。「磨き上げたブレークダウン(接点)でFWが頑張ってくれた」と楢本は感謝した。藤田雄一郎監督は「コンタクトで勝っていたので、そこは安心して見ていた。こういうゲームを想定してきたので、よく我慢してくれた」と話した。

 抽選の結果、準決勝は東海大大阪仰星戦と決まった。前回大会の準々決勝でロスタイム18分の死闘を繰り広げた末に引き分けた相手だ。藤田監督は「今大会で成長しているチーム。仰星が一歩、二歩リードしているので、向かっていくだけ」と挑戦者の覚悟。過去4大会は準決勝の壁に阻まれている。「4年分の思いを背負って必ず勝つ」と楢本。5大会ぶりの決勝を目指し、1月5日の呪縛を今年こそ解く。

 《第100回大会の東海大大阪仰星VS東福岡》準々決勝で対戦し、前半は7―7。後半は序盤に東福岡が2トライを重ね14点リードしたが、東海大大阪仰星が盛り返し、再び同点に。ロスタイムでは東福岡が猛攻をしかけ、36分に劇的なトライを決めたと思われたが、反則で無効となり、プレー続行。試合終了の30分を18分も超える48分まで続いた。トライ数も同じだったため抽選となり東福岡が準決勝へ進んだ。

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2022年1月4日のニュース