日本バレーボール協会・嶋岡健治会長が辞意表明 選手の診断書偽造問題で引責「責任感と覚悟に欠けていた」

[ 2021年12月17日 19:51 ]

理事会後の記者会見で謝罪した日本バレーボール協会の嶋岡健治会長(右)と高野和弘ビーチバレーボール事業本部長
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 日本バレーボール協会(JVA)の嶋岡健治会長(72)が17日、都内で行われた臨時理事会で辞意を表明した。ビーチバレーボール国際大会におけるキャンセル手続きの際に選手の診断書を偽造していた問題の責任を受け止め、辞意を決意したという。理事会後のリモート会見では「管理者として管理責任を十分に発揮していなかった。トップとしてに責任感と覚悟に欠けていた。申し訳ありません」と謝罪。今後は検討委員会が設置され、結論は来年1月13日の理事会で決まるという。

 問題の発端は19年12月。翌年1月の男子ワールドツアー(イラン)に参加予定だった1チームがキャンセルの旨を伝えたが、JVAが期限内に申請しなかった。同大会は、東京五輪出場に必要なポイントランキング獲得に関わる重要な試合。期限内に手続きがされなかった場合、診断書提出などがなければ、最大200ドルの罰金、五輪枠につながる選手へのポイントが与えられないペナルティーが発生する規定があった。

 参加キャンセルを申し出たペアは期限内に連絡したため、診断書などは入手していなかった。当該役員は選手に対して不利益を与えることはできないと判断。虚偽記載の診断書を作成し、大会を主催する国際バレーボール連盟(FIVB)に航空券の写しなどとともに送付した。

 偽造した担当役員は既に契約元である日本オリンピック委員会(JOC)に辞任届を提出しているというが、派遣先のJVAは受理を保留。10月14日の理事会で「組織内部のコンプライアンス委員会が提出した内容では不十分な恐れがあるため、第三者委員会による調査を行い、その結果を踏まえて改めて検討すべき」という声が挙がり、第三者委員会は調査を進めていた。偽造した元担当役員の処分も来年1月13日に決定するとしている。

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2021年12月17日のニュース