宇良 高安撃破で1敗死守、“因縁”振り払った「一番一番頑張るだけ」

[ 2021年11月20日 05:30 ]

大相撲九州場所6日目 ( 2021年11月19日    福岡国際センター )

高安(奥)を足取りで破った宇良(手前)
Photo By 共同

 人気業師の宇良が大関経験者の高安との平幕1敗対決を制した。相手の右足を取って土俵際から逆襲し、場内を沸かせた。横綱・照ノ富士は隠岐の海を寄り切り、大関・貴景勝は宝富士を押し出し、7場所ぶりに幕内復帰した阿炎はとっくり投げの“珍手”で、3人が6連勝。御嶽海、玉鷲、宇良の3人が1敗で追う。

 長期休場の引き金となった因縁の相手を、業師らしい足取りで破った。右足を俵にかけた宇良は高安の右張り手をくぐってかわすと、すかさず右脚を抱える。そのまま担ぎ上げ、体を預けるようにひっくり返した。平幕1敗対決を制し場内の喝采を浴びても「勝負に関し、僕の口から言うことはない。一喜一憂しないよう、一番一番頑張るだけ」と表情を引き締めた。

 17年名古屋場所10日目、当時大関だった高安との初顔合わせ。自ら下がって体当たりを繰り返したものの、足取りも通じず首投げで敗れた。「あそこから膝をケガしたという記憶しかない」。翌場所に膝の状態を悪化させ、そこから6場所連続休場となった。今場所は、つらい記憶を拭い去ろうとしている。3日目は三段目から幕下まで番付を戻した19年初場所で再び右膝に大ケガを負った際の相手だった豊昇龍にも勝った。横綱、大関が引っ張る今場所だが、業師からも目が離せない。

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2021年11月20日のニュース