小祝 賞金3位から逆転女王へ 7アンダー首位発進「いい感じに振れている」、ショット復調

[ 2021年11月5日 05:30 ]

女子ゴルフツアー TOTOジャパンクラシック第1日 ( 2021年11月4日    滋賀県 瀬田GC北C=6616ヤード、パー72 )

<TOTOジャンパンC・第1日>9番、ティーショットを放つ小祝(撮影・井垣 忠夫)
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 賞金女王レースの行方を占う賞金総額2億2000万円のビッグトーナメントが開幕。賞金ランキング3位の小祝さくら(23=ニトリ)が8バーディー、1ボギーの65で回り、優勝した8月のNEC軽井沢72以来となる首位スタートを切った。賞金1位の稲見萌寧(22=都築電気)は71で24位、2位の古江彩佳(21=富士通)は68で4位につけ、激戦の火ぶたを切った。

 リーダーボードのトップで終えた小祝は、ホールアウト後、自身のスコアに驚いた。「スコアを数えずにプレーをしたので。5アンダーくらいかなと思ってたんですけど、そんなにいいゴルフができたんだって」。それほど集中していた証。賞金女王レース最終盤に、今季ここまで5勝の実力者が再びギアを上げてきた。

 「ここ最近調子が良くなくて、気合を入れないと本当にまずいなと思って。最近は優勝を狙う気持ちが足りなかったので、今週は初日からその気持ちで」

 2番でボギー先行も3番でバウンスバック。会心の一打は6番パー4での第2打だった。50度で90ヤード先のピンを狙い、ボール半分がカップをのぞく、あと少しでイーグルというバーディー。ここから勢いに乗り、65をマークした。

 今季のここまでのフェアウエーキープ率は全体58位(64・6931%)。要所でフェアウエーを捉えたティーショットの復調が、好スコアの要因となった。きっかけは1センチの違いだ。前週からティーを1センチ低くセット。「分厚い当たりになるし、飛距離も出て方向性も安定した」。この日は14ホールのうちフェアウエーキープ8度だったが「いい感じに振れている」と、1Wの好感触がプレー全体に好循環をもたらした。

 現在の賞金ランクは3位。今年3月から守ったトップの座を9月に譲り、10月には3位に後退した。ショットが不調に陥り、ここ10戦はトップ10入りゼロ。それでもゴルフノートや好調時の映像を見返し、復調の糸口を探り続けた。スイング軌道や体の向きから修正。瀬田GCが舞台だった18年大会は8位、19年は6位とコースとの相性も好材料だ。

 賞金ランク1位の稲見との差は約3689万円に開いている。小祝自身は「賞金女王とかは、今は全然考えられない」と、まずは8月以来の勝利に集中する構え。ただし、優勝賞金3300万円の今大会は、その差を一気に詰めるチャンスでもある。

 ▽今季の賞金女王争い 国内女子ツアーは昨年、新型コロナウイルス感染拡大の影響で37試合中23試合が中止となったため、20年と21年を統合して1シーズンとして実施している。各部門成績も20年と21年を統合して決める。

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