陸上・新谷仁美 東京五輪後の葛藤明かす「存在自体を消したい。人前で走ることが恥ずかしい」

[ 2021年10月30日 16:41 ]

陸上・ミドルディスタンス・サーキット東京大会 ( 2021年10月30日    駒沢陸上競技場 )

五輪後初のレースに出場した新谷
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 東京五輪女子1万メートル代表の新谷仁美(33=積水化学)が5000メートルに出場し、ペースメーカーを務めた。ゴールはしなかったが、五輪後から葛藤が続く中でのレース出場に「積水化学の子たちのために、力添えできればと思って臨んだ」と経緯を説明した。

 東京五輪は自身が持つ日本記録から2分以上遅れ、21位で終戦。競技を自身の仕事と自覚し「速く走れないと価値がない」と結果を求め続けてきたからこそ、五輪後の1カ月間は「引きこもった」という。「引退は考えなかったけど、死にたいって思うくらい、存在自体消したいという気持ち。人前で走ることが恥ずかしくなった」。9月に入って練習を再開したが、「ケガをしているわけでもないので走らざるを得なかった」と気持ちが前を向いたわけではなかった。

 取材中は五輪の話題になると目を赤くし、今でも周囲の「五輪お疲れ様」という言葉には「泣いちゃうし、下を向いてしまう」と明かす。それでもこの日のレースでは新谷の名前が呼ばれると大きな拍手が送られ、レース後は多くの子供たちからサインを求めらるなど「優しさが身に染みて、少しずつ前に進めた」と振り返る。

 11月28日に全日本実業団対抗女子駅伝(クイーンズ駅伝)が控えていることも大きい。「趣味でやっているわけじゃない。実業団でやる上では駅伝の日本一がどれだけ大切なことか理解している」。この日のレースでけん引した後輩たちに「去年以上の力が付いている」と信頼を寄せ、「ケガをしない限り走ります。日本一を目指して頑張りたい」と最後は笑顔を見せた。

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