鳥海は“車いすバスケの流川楓”、パラ銀で注目 インスタフォロワー20倍超!

[ 2021年9月7日 05:30 ]

記者会見を終え、銀メダルを手に笑顔を見せる車いすバスケットボール男子日本代表
Photo By 代表撮影

 東京パラリンピック閉幕から一夜明けた6日、メダリストたちが都内で会見した。決勝で米国に60―64で惜敗したものの、初の銀メダルを獲得した車いすバスケットボール男子日本代表の鳥海連志(ちょうかい・れんし、22=パラ神奈川SC)は、来年に千葉市で開催されるU23世界選手権でのメダル獲得を次なる目標に掲げた。

 初戦のコロンビア戦のトリプルダブルを皮切りに、英国との準決勝ではチーム最多20得点、米国との決勝も両軍最多18リバウンドの活躍。快進撃を続けた日本代表で新エースとなったのが22歳の鳥海だ。銀メダル獲得から一夜明け、「(9位だった前回大会の)リオからの5年間で積み上げてきたバスケットボールを結果として証明できたことがうれしい」と大会を総括した。

 華麗なプレーで人気漫画「スラムダンク」の登場人物にちなみ、“車いすバスケ界の流川楓”とも呼ばれる。テレビ中継もされた大舞台での活躍に反響も大きく、大会前は「1600人程度」だったインスタグラムのフォロワーは2週間足らずで20倍以上の約3万3000人に。「応援してくださる方が今までの比じゃない数になった。これからもしっかり戦う姿を見せることが、今回増えたフォロワーへ示すものになってくる」と自覚十分だ。

 今後について聞かれると「次の目標はU23世界選手権」と来年に千葉市で開催される世界大会を挙げ、「そこでしっかりとメダルを獲得することが僕にとって次の目標」ときっぱり話した。「ディフェンスで流れをつくり、走り勝つスタイルこそ日本が世界と戦っていく姿」と目指す方向は明確。再び日本国内で強い車いすバスケ代表をアピールする。

 《大黒柱37歳・藤本、代表継続へ含み》37歳の大黒柱・藤本怜央は今後について「日の丸を背負って勝つためにやってきたので、自分が楽しめるバスケをもう一度やりたい」と述べた。今季から再びドイツでプレーするが「世界一の夢は若い選手に託して、力になるものがあれば与えたい」という。それでも「自分が評価されてもう一度チャレンジできるのなら」と代表継続にも含みを持たせた。

 ≪マラソン金の道下、ご褒美“爆食い”≫女子マラソン(視覚障がいT12)で金メダルを獲得した道下美里(三井住友海上)が都内で記者会見し「夢心地です。みんなと準備してきた結果、メダル獲得できたことが何よりもうれしい」と改めてその喜びを語った。レース後の選手村ではそれまで体重制限などで我慢していた“爆食い”を解禁。「唐揚げを4つ食べました。あとはピザとパスタ。今日の昼はお寿司かな」と笑顔を見せた。

 《バド梶原、世界選での2冠誓った》バドミントンの梶原大暉(日体大)は10月に東京で行われる世界選手権での2冠を誓った。「パラに続いてシングルスで金メダル、ダブルスでも獲れるよう強化していきたい」。パラはシングルス(車いすWH2)で金、村山浩(SMBCグリーンサービス)とのダブルス(車いす)で銅。競技普及へ「頑張って結果を残し続けていくことが重要」と訴える19歳はパリ大会を待つことなく2冠に挑む。

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