深堀圭一郎氏、モリカワの数手先まで読んだ賢明さに感心

[ 2021年7月20日 05:30 ]

米男子ゴルフツアー 第149回全英オープン最終日 ( 2021年7月18日    英国サンドイッチ ロイヤルセントジョージズGC=7189ヤード、パー70 )

優勝トロフィーを手に笑顔のコリン・モリカワ(AP)
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 【深堀圭一郎のメジャー深掘り】モリカワは勝負どころでことごとく大事なパットを決めていた。以前から定評があったショット力にパットの精度が加わり、この優勝でワンランク上の選手になった印象だ。感心したのはそのゴルフIQの高さ。一度ゲームプランを立てたら、自分の能力を超えるようなことを絶対にしない賢明さがあった。

 その象徴が中盤のプレー。パー5の14番は2打目をグリーンの左手前に置いて3打目勝負でバーディーを決めた。15番では左ラフからのアプローチが光った。グリーンが左から右に傾斜していたため、普通ならエッジのギリギリを狙って落とし、1クラブ以内に寄せたいところ。だが、手加減してミスをすると再びラフにつかまる可能性があった。そのため2~3メートルオーバーするのを覚悟して、グリーン面まで飛ばして乗せた。2メートルのパーパットが残ったが、それも想定内。数手先まで読んで、最善のプレーを選ぶまさに詰め将棋のようなゴルフだった。

 東京五輪は間違いなく金メダル候補。不安があるとすれば時差と日本の暑さだけだろう。(プロゴルファー)

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2021年7月20日のニュース