走り幅跳び・橋岡 華麗なるVジャンプで五輪内定 両親超え、いとこのサッカーU24大樹と一緒に夢舞台

[ 2021年6月28日 05:30 ]

陸上・日本選手権兼東京五輪代表選考会最終日 ( 2021年6月27日    大阪・ヤンマースタジアム長居 )

男子走り幅跳び決勝、8メートル36で優勝を飾った橋岡優輝(撮影・北條 貴史)
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 「華麗なる一族」のプリンスが冷や汗をかいた。いきなり2回連続失敗した橋岡。3本目に記録を残さなければ上位8人の4本目以降へ進めない崖っ縁だった。試技の前に頬を叩いて気合を入れると、8メートル27の大ジャンプ。ピンチを切り抜けると6回目には日本歴代2位となる8メートル36を跳んで、2年ぶり4度目の優勝。「内定することができて良かった」と相好を崩した。

 両親はともに陸上日本選手権の優勝経験者。叔父はシドニー五輪の走り幅跳び代表選手、いとこの大樹(シントトロイデン)は一足先に男子サッカーで五輪代表を決めた。「サラブレッド」家系としても注目を集める。

 ことあるごとに日本選手権を7回優勝した父利行さんと比較され「橋岡の息子」という注目のされ方もあったが、東京五輪では「両親が立ったことのない舞台に立つ。五輪に出ることで両親を超え、世界トップに近づける」と高みを目指す。

 今回お預けとなった日本記録更新は東京五輪で達成することも宣言。日本記録の8メートル40はリオ五輪金メダルに相当する大記録だが、橋岡は自信に満ちあふれている。予選は7月31日、決勝は8月2日に行われる。「五輪では最低でも8メートル50を跳ぶ。目標はメダル獲得」。“世界のハシオカ”になる日も近い。

 ◆橋岡 優輝(はしおか・ゆうき) 1999年(平11)1月23日生まれ、埼玉県出身の22歳。男子走り幅跳びで16年に全国高校総体優勝。17年から日本選手権3連覇。19年はユニバーシアード夏季大会を制し、世界選手権で8位入賞した。東京・八王子学園八王子高、日大出、富士通。1メートル83、77キロ。

 ▼走り幅跳び・城山正太郎 3位以内を達成できて良かった。理由も分からず去年から記録が出なかったが、今回は吹っ切れて臨めた。五輪では決勝で戦えるようにしたい。

 ◆城山 正太郎(しろやま・しょうたろう)1995年(平7)3月6日生まれ、北海道出身の26歳。男子走り幅跳びで18年ジャカルタ・アジア大会5位。19年8月に8メートル40の日本記録を樹立、9月の世界選手権は11位。北海道・函館大有斗高、東海大北海道出、ゼンリン。1メートル78。

 ▼走り幅跳び・津波響樹 五輪内定が最低限の目標だった。そこに関してはほっとしている。記録的には悔しい結果となった。(五輪では)まず決勝進出、その中で入賞を目指して頑張っていきたい。

 ◆津波 響樹(つは・ひびき)1998年(平10)1月21日生まれ、沖縄県出身の23歳。男子走り幅跳びで15年の全国高校総体6位。19年は日本学生対校選手権優勝、世界選手権出場。20年に日本選手権初制覇。自己記録は19年にマークした8メートル23。沖縄・那覇西高、東洋大出、大塚製薬。1メートル68。

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