佐賀クラシックゴルフ倶楽部 同県屈指のチャンピオンコース

[ 2021年6月23日 07:54 ]

佐賀ククラシックゴルフ倶楽部はグリーン回りの芝を短く刈り込み、くぼみやバンカーにボールが転がり落ちやすくし戦略性を高めたセッティングが特徴
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 古代中国の思想家、孔子の里として知られる佐賀県多久市の丘陵地にレイアウトされた佐賀クラシックゴルフ倶楽部は同県屈指のチャンピオンコース。2021年6月20日まで九州オープンが開催され、強豪プロやトップアマがコース攻略に腕と技を競った。グリーン回りの芝を短く刈り込み、日本オープンなどナショナルオープンなみのコースセッティングが特徴。福岡市内から車で約1時間という立地の良さもあり、多くのゴルファーの人気を集めている。

 多久市には国指定重要文化財の孔子廟があり、小学校では「論語カルタ」で早くから孔子の教えを習う。佐賀クラシックゴルフ倶楽部はそんな文化の薫り漂う地に、125万平方メートルの広大な敷地の18ホールがレイアウトされている。

 佐賀県屈指の戦略的コースとされる要因はグリーン回りにある。通常はグリーン周りに芝を短く刈り込んだエッジがあり、さらにその外側をセミラフが囲む形だがここは違う。メジャーの最高峰、マスターズの舞台となるオーガスタ・ナショナルや、米PGAツアーの開催コースのようにグリーン回りはすべて短く刈り込むアメリカンスタイルを採用。このためグリーンを外れたボールがバンカーやくぼみなどのコレクションエリアに転がり込みやすくなる。日本オープンなどナショナルオープンのコースセッティングに近く、グリーンを狙うショットやアプローチに精度が求められショートゲームの醍醐味やスリルが存分に味わえるのだ。

 グリーンの大きさも難易度を高める要因のひとつだ。奥行きが35ヤードから40ヤード以上あり、ボールの落としどころやピンポジションによっては2パットで収めることがかなり困難になる。実際に今回の九州オープンでも並み居るプロたちが3パットに泣いていた。

 とはいえ各ホールは広々と作られている。アウトは8、9番のパー4と、インは14番パー4、16番パー5がゆるやかなドッグレッグホールだが、そのほかはほぼストレートでグリーンを狙うショットは打ちやすい。名物ホールは正面に標高763・6メートルの名山、八幡岳がどっしりと構える谷越えの11番パー3。グリーンの奥行きが45ヤードあり、風向きによってクラブの選択が難しい。イン12番はバックティーから609ヤード、レギュラーティーから586ヤードと距離のあるパー5。右サイドにOBがあり、18ホールでもっとも難易度が高く平均スコアは6・95という難ホールになっている。

 同コースでの開催は2012年に続いて2度目となった九州オープンは17日から20日まで開催された。今回は小田孔明、比嘉一貴、秋吉翔太、香妻陣一朗らシード選手をはじめ九州のトッププロ、アマがしのぎを削った。熱戦の余韻さめやらぬチャンピオンコースの難しいグリーン回りの攻略にあなたも挑んでみてはいかが?

 コースのメンテナンスを担当するグリーンキーパー、池田真也さんは「グリーン回りとティーイングエリア周辺は芝を短くし、すっきりモダンな印象になるよう心がけている」と話す。コース内の成長した樹木の多くを伐採し見通しと風通しを改善。「コースマネージメントに影響するような“風の戦略”も取り入れた」。また八幡岳をはじめ周囲の山々の姿を“借景”のように取り入れる効果も上がっている。

 昨年は姉妹コースのザ・クラシックゴルフ倶楽部(福岡県宮若市)に1年間出向き、日本女子オープン開催のコースセッティングを行ったが、そのノウハウもしっかりとコース管理に生かしている。三雲伸政佐賀クラシック支配人は「佐賀県屈指の戦略性を持つコースとしてこれからも高いクオリティーを追求していきたい」とさらなるメンテナンスの向上を目指している。

 ○…佐賀クラシックゴルフ倶楽部は2021年7~9月にマンスリーイベントを開催する。7月はハンバーグ、ステーキのランチ、うな重など昼食付きの「夏本番!スタミナフェア」(1日10組限定)。13日(火)~16日(金)、20日(火)、21日(水)の期間でビジター料金1万2700円(キャディ付き)、1万円(セルフ)。8月は17日(火)から20日(金)、24日(火)~27日(金)に、冷製パスタ、冷やし中華、冷製しゃぶしゃぶの昼食が付いた「冷製フェア」を開催。ビジターは1万1200円(キャディ付き)、9000円(セルフ)。9月は7日(火)~10日(金)、14日(火)~17日(金)の期間に西京焼きなどの昼食が付く「秋の味覚フェア」でビジター1万2700円(キャディ付き)、1万円(セルフ)。(料金は全て税込み)

 【佐賀クラシックゴルフ倶楽部】
 ▽所在地 佐賀県多久市西多久町大字板屋60の1
 ▽開場 1996(平8)年9月3日
 ▽ヤーデージ 6887ヤード、パー72
 ▽練習場 13打席 260ヤード
 ▽アクセス 福岡市内から長崎自動車道多久インター経由で約1時間と至便で福岡県のゴルファーにも人気が高い。多久インターからは国道203号線、県道24号線でコースへ。武雄北方インターからは国道34号線、県道24号線でコースへ。
 ▽予約・問い合わせ 電0952(75)2001、FAX0952(75)2326

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2021年6月23日のニュース