「闘う医学生」朝比奈、日本人決勝制し女王返り咲き!膝痛めた相手の冨田背負う姿に拍手も

[ 2021年6月14日 05:30 ]

柔道世界選手権第7日 ( 2021年6月12日    ブダペスト )

冨田を背負いながら退場する朝比奈(AP)
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 女子78キロ超級は朝比奈沙羅(24=ビッグツリー)が18年以来、2大会ぶり2度目の制覇を果たした。

 反骨心を前面に出し世界女王に返り咲き。女子78キロ超級で冨田との日本人決勝を制した「闘う医学生」朝比奈は「うれしいというより安心した。最後は気持ちで戦った」と胸をなで下ろした。

 東京五輪代表を逃して補欠に決まったが、昨年12月の全日本女子選手権では第1シードでありながら初戦で中量級の高校生に完敗。連盟内部やSNSで厳しい声が相次ぎ、「体は大きいが自分も人間」と心を痛めた。見返すには「結果を出すしかない、と自分の中で強く決めた」。昨年4月に入学した独協医大で勉学を続ける傍ら、最大限の稽古とトレーニングを積み、外野を黙らせた。

 決勝後は膝を痛めて歩行不能となった冨田を背負って畳を下り、大きな拍手を浴びた。「一緒に礼をして畳を下りるのは、最低限やること」。強く、優しい世界女王が帰ってきた。

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2021年6月14日のニュース